半導体市場が低迷している。米SIA(Semiconductor Industry Association)の発表によると、2019年1月の半導体の世界売上高は354億7000万米ドルで、前年同月比で5.7%減少した。前年同月比がマイナスになったのは、2016年7月以来、2年半ぶりである。前月比でもマイナス7.2%の減少し、3カ月連続で減少している。通年での2018年の売上高は3年連続の過去最高を更新し、前年比13.7%増の4688億米ドルに達している。しかし、足元は多くの半導体関係者が動揺するほどの下げ幅となっているようだ。特に、ここ数年半導体市場の急激な成長をけん引してきた、メモリーでの落ち込みが目立つ。

 ただし、長期的視野から見た半導体市場の成長を疑う声は少ないように感じる。さまざまな産業で広がるデジタライゼーションの潮流は、後戻りしない確かなものに見える。また、それを支える人工知能(AI)、IoT、5G、ブロックチェーン、仮想現実や拡張現実(VR/AR)など、半導体の需要を押し上げる技術の社会実装の動きは確実に進むことだろう。

 半導体業界は、浮き沈みが常の業界だ。半導体メーカーや装置・材料メーカーがうまく生き抜くためには、市場低迷期に何を成しておくべきかが、低迷の影響を最小化するうえでも、反転時の商機を最大限につかむ上でも重要になると思われる。そこで今回のテクノ大喜利では、低迷する半導体市場の反転の糸口と冬の時代だからこそ考えるべき半導体関連企業の身の処し方を議論した。最初の回答者は、野村證券の和田木哲哉氏である。同氏は、半導体市場は既に最悪期を脱したとし、その理由と本格的な回復に向けた見通しを示した。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
和田木 哲哉(わだき てつや)
野村證券 グローバル・リサーチ本部 エクイティ・リサーチ部 エレクトロニクス・チーム マネージング・ディレクター
和田木 哲哉(わだき てつや) 1991年早稲田大学 教育卒。東京エレクトロンを経て、2000年に野村證券入社。アナリストとして精密機械・半導体製造装置セクター担当。2017年、Institutional Investor誌 アナリストランキング1位、日経ヴェリタス人気アナリストランキング 精密半導体製造装置セクター 1位。著書に「爆発する太陽電池産業」(東洋経済)、「徹底解析半導体製造装置産業」(工業調査会)など。
【質問1】現在急激に落ち込んでいる半導体市場は、いつごろ反転すると思われますか?
【回答】メインシナリオは9月だが、この記事が掲載されるころには回復している可能性も
【質問2】半導体市場が反転するきっかけとなる要因・条件・イベントは何だと思われますか?
【回答】データセンター投資の回復が本格的な起爆剤だが、その前にもイベントがある
【質問3】半導体市場が低迷している間、半導体関連企業はどのような戦略・戦術・施策を取るべきだとわれますか?
【回答】企業買収

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