台湾の鴻海精密工業グループが、マカオに隣接する中国広東省珠海市に大規模な半導体工場を新設する計画を進めていることが明らかになった。新工場にはグループ企業となったシャープが持つ半導体技術を活用するという。既に、建設に向けて地元当局と最終調整を進めているとされ、地元政府も投資し、最終的な投資額が1兆円規模に上る可能性があるとの見方も出ている。

 鴻海は世界一のEMSである。液晶パネルに続いて半導体もグループ内で調達できれば、これまでにない電子機器製造のビジネスを展開できる可能性がある。また、最先端プロセスの半導体ファウンドリーが台湾のTSMCに限定されるようになった時代の新たな選択肢にもなるかもしれない。

 一方で、この計画の実行は一筋縄ではいかない気もする。

 まずは米中貿易摩擦への影響。中国は、「中国製造2025」の中核に半導体国産化を据えている。今回の鴻海の計画はまさに中国政府の狙いに沿ったものだといえよう。米国政府の怒りを招くことは必然だ。また、シャープの半導体技術を活用するというものの、世界一のEMSが求める半導体を作る力を同社が持っているかといえば疑問だ。そこで今回のテクノ大喜利では、鴻海の半導体事業の行方を考えるうえでの視点を抽出した。

【質問1】鴻海の半導体内製で、同社の顧客である機器メーカーにはどのようなインパクトがあると思われますか?
【質問2】そもそも、鴻海による中国での半導体製造は実現できると思われますか?
【質問3】鴻海による半導体製造が実現したとすれば、半導体業界にはどのような影響が及ぶと思われますか?

 3つの質問に対するそれぞれの識者による回答要旨は、以下の表の通りだ。

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表1 テクノ大喜利「鴻海の半導体内製のインパクト」まとめ

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