グローバル化至上主義のビジネスにストップがかかりつつある。これは2018年に顕在化してきた驚きの潮流である。電子業界やIT業界で、そうした潮流の端的な例として注目されたのがGAFA(Google、Apple、Facebook、Amazon)流の国境を超えて展開されるデータを起点とした高付加価値ビジネスへの規制強化の動きである。現時点で見る限り、こうした動きを押しとどめる気配はない。巨額の利益を上げているGAFA各社は、じっと目立たないように身をすくめているようにも見える。

 多くの人の関心は、GAFAに集中していたデータ利権が分散した場合、誰が、どのような形でそれを手中にするかに移ってきている。2018年12月にテクノ大喜利では「“Stop the GAFA”は是か非か」と題して議論した。その回答の中には、データは公的財産とすべしとする見方も出てきた。データは、広くビジネスの価値を生み出すためのインフラという考え方だ。仮に、そうしたデータ本位の社会が生まれた場合、社会や経済の構造は大きく変貌する可能性がありそうだ。

 回答者それぞれの視座から見た、2019年注目の動きを挙げていただいている今回のテクノ大喜利。3番目の回答者は、エレクトロニクスから社会システムまで、広い視野から産業政策の立案などに携わっているアーサー・D・リトルの三ツ谷翔太氏である。同氏は、GAFAの規制強化に象徴的に見られる潮流が、グローバル資本主義の価値観を大きく変えるキッカケになることを指摘し、そのうえで2019年に注目すべき点を論じた。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
三ツ谷 翔太(みつや しょうた)
アーサー・D・リトル(ジャパン) パートナー
三ツ谷 翔太(みつや しょうた)  世界最初の経営戦略コンサルファームであるアーサー・D・リトルにて、エレクトロニクス産業を中心とした製造業に対する新規事業戦略・研究開発戦略・知財戦略の立案支援、ならびに経済産業省を中心とした官公庁に対する産業政策の立案支援に従事。GAFAに代表されるグローバルプラットフォーマーが独占的地位を得る時代から、自律分散型の企業モデルが息を吹き返す時代への移行を見通した、フラグメント化する世界 ーGAFAの先へーを日経BP社から出版(共著)。
【質問1】2019年に注目するトピックスのキーワードを1つお聞かせください。
【回答】GAFAの先にある“ポストグローバル資本主義”への転換元年
【質問2】2019年の動向に注目している企業を1社挙げてください。
【回答】新たな社会インフラ企業としてのパナソニックや日立製作所
【質問3】2019年の動向に注目している技術もしくは製品・サービスを1つ挙げてください。
【回答】社会インフラ分野における全体調和を目指した技術

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