「2019年の電子業界やIT業界の行方は、例年にも増して見通しにくい」。こう嘆く声がよく聞かれる。影響力が大きいにもかかわらず、不確実性が極めて高いと見られているのが、米中貿易摩擦の行方である。先行きを左右する意思決定者の発想からして予測不能な状況だ。

 こうした中で、中国の半導体産業は着実に立ち上げが進んでいる。世界中の電子機器を生産する中国の半導体消費額は、世界の総消費額の約50%に達している。しかし、国内消費量が国内供給量を大きく上回っており、国内生産分は需要の13%を賄っているにすぎない。そして、海外から年間2600億米ドルもの半導体を輸入している。中国企業が半導体を購入している企業の中には、米国企業が多く含まれている。こうした状況を打開するため、中国政府は、2025年までに国内で消費する半導体のうちの70%を国内生産できるようにするという目標を掲げている。設計、製造、パッケージング/テスト、装置/材料の4つの領域で目標設定し、中国政府は今後10年間で1600億米ドルを超える資金を投入する計画である。

 半導体の国内生産は、米中半導体摩擦の争点である「中国製造2025」の核心部分である。そして、中国半導体産業の今後を占う上で、2019年という年は極めて重要な意味を持つ。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
服部 毅(はっとり たけし)
服部コンサルティング インターナショナル 代表
服部 毅(はっとり たけし)  大手電機メーカーに30年余り勤務し、半導体部門で基礎研究、デバイス・プロセス開発から量産ラインの歩留まり向上まで広範な業務を担当。この間、本社経営/研究企画業務、米国スタンフォード大学 留学、同 集積回路研究所客員研究員なども経験。2007年に技術・経営コンサルタント、国際技術ジャーナリストとして独立し現在に至る。The Electrochemical Society (ECS)フェロー・終身名誉会員。マイナビニュースや日経xTECHなどに、グローバルな見地から半導体・ハイテク産業動向を随時執筆中。近著に「メガトレンド半導体2014-2023(日経BP社)」「表面・界面技術ハンドブック(NTS社)」「半導体・MEMSのための超臨界流体」(コロナ社)がある(共に共著)。
【質問1】2019年に注目するトピックスのキーワードを1つお聞かせください。
【回答】 AIの活用
【質問2】2019年の動向に注目している企業を1社挙げてください。
【回答】中国YMTC
【質問3】2019年の動向に注目している技術もしくは製品・サービスを1つ挙げてください。
【回答】折り畳み式ディスプレー搭載スマートフォン

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