先端チップを製造できるのが、TSMCだけになるとすれば、半導体の進化そのものが変調をきたすような影響が出てくることは確実だ。ただし、見方を変えれば、TSMCに匹敵する技術と規模とは言わないまでも、肉薄できるファウンドリー・ビジネスを営む力を養えば、極めて有利なビジネスを展開できることは想像に難くない。

 そうした施策を取れる企業として真っ先に挙がるのが、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)と米インテル(Intel)であろう。ただし、両社とも自社製品の製造が優先であり、ファウンドリーの利用者からすれば少し使いづらい。ほかに、対抗馬が立つ可能性はないのだろうか。あるではないか、巨額の資金を背景に、半導体事業の成長を目論む国が・・・。

 米グローバルファウンドリーズ(GLOBALFOUNDRIES)が、7nm FinFETプロセスの開発を無期限に停止すると発表。先端プロセスによるチップの製造を託せるファウンドリーがTSMCだけになったことの波及効果について議論している今回のテクノ大喜利。5番目の回答者は日経エレクトロニクスの元編集長で、今はファブレス半導体メーカーの米テックポイント(Techpoint)で副社長 兼 日本法人社長を務める蓬田宏樹氏に登場して頂いた。ファブレスの経営視点からGLOBALFOUNDRIESの先端プロセスからの撤退を考えると共に、中国メーカーが参入する可能性を指摘している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
蓬田宏樹 (よもぎた・ひろき)
Techpoint コーポレートマーケティング担当 副社長 兼 テックポイントジャパン 社長
蓬田宏樹 (よもぎた・ひろき) 1997年に東京工業大学大学院生命理工学研究科を修了。同年に日経BP社に入社し、日経エレクトロニクス編集部に配属。2004年から日経BP社シリコンバレー支局に駐在し、米エレクトロニクス業界動向などを取材した後、2008年から日経エレクトロニクス副編集長。2013年から約2年、日経グループである日本経済新聞社 産業部(現・企業報道部)に出向。2015年から日経エレクトロニクス副編集長・編集長などを歴任後、2016年にTechpoint社に入社、現在に至る。
【質問1】先端プロセスでチップを生産できるファウンドリーがTSMC1社になったことで、応用市場にはどのような影響が及ぶと思われますか?
【回答】中国メーカーが比較的短時間でキャッチアップしてくるのではないか
【質問2】先端ファウンドリー・ビジネスがほぼ独占状態になったことで、TSMCは、これまでとは異なる施策を採ると思われますか?
【回答】中国メーカーを警戒するTSMCが、想定外の独占状態になりどう動くかに注目
【質問3】GLOBALFOUNDRIESも精査した上での最先端プロセスからの撤退だと思います。TSMCの先端プロセスのビジネスは、今後も継続できると思われますか?
【回答】 GLOBALFOUNDRIESが最先端プロセス開発から降りるという意思決定に至った背景の分析こそすべて

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