シャープの中核事業であるフラットパネル・ディスプレー(FPD)では、韓国サムスン電子(Samsung Electronics)グループと韓国LG電子(LG Electronics)グループが圧倒的な事業競争力を誇っている。

 確かに、シャープは液晶産業を立ち上げる上で大きな役割を果たした。しかし、自滅とも言える舵取りの失敗から、今ではこうした競合とは大きな差がついてしまった。業績が回復してきたとはいえ、今も競合との位置関係に変わりはない。しかも、液晶以外のビジネスを総合して企業体力を比べると、その差はさらに広がる。この点は、投資の規模と的確さがビジネスの強さに直結しやすいFPDビジネスでは、シャープがとても一息つけるような状況にないことを意味している。

 シャープの復活劇を勝手に評価し、復活した同社が得た未来について議論している今回のテクノ大喜利。6番目の回答者は、東海東京調査センターの石野雅彦氏である。同氏は、台湾の鴻海精密工業の傘下に入ってからの数々の施策によって苦境を脱し、将来に向けた多くの布石を打てたことは評価しながらも、FPD事業では競合の背中が見えていない現状を指摘。ここを原点とした一層の奮起を期待している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
石野 雅彦(いしの まさひこ)
東海東京調査センター シニアアナリスト
石野 雅彦(いしの まさひこ)  山一証券経済研究所、日本興業銀行、三菱UFJモルガン・スタンレー証券を経て、東海東京調査センターのシニアアナリストとして半導体、ディスプレイ、通信などテクノロジー企業および産業を対象にした調査・分析に従事している。
【質問1】鴻海資本下のシャープが復活を遂げた要因を1つ挙げるとすると、何だと思われますか?
【回答】戴正呉社長の経営に関する胆力
【質問2】シャープは継続的成長を期待できる企業になったと思われますか? 
【回答】継続的成長を可能とする布石を打った段階になった
【質問3】継続的成長を遂げるために、シャープが取り組むべき課題は何だと思われますか?
【回答】世界競争に打ち勝つ「ビジネスプロセス」や「コスト意識」の深耕、自己啓発が進化する「社員の成長」など

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