いきなりくだらない話で恐縮だが、私はソースの代わりにさしみ醤油で炒めた焼きそばが大好きだ。学生時代に自炊している時に編み出したレシピなのだが、少し甘めで濃いさしみ醤油が豚肉の油で焦げた感じが、私の好みに合っている。ただの醤油ではだめで、さしみ醤油がよいのだ。おそらく、これは醤油メーカーにとっては、完全なる目的外使用の案件だろう。何しろ、ビンには大きな文字で“さしみ醤油”とはっきりと書かれている。万人にうける味であるかどうかは定かではない。でも、口に合わなければ食べないだけのことだ。

 安価で低速動作のパソコン用マイクロプロセッサーを買って来て、冷却を工夫し、クロックアップして使っているユーザーは多い。もちろん、こうした利用法はメーカーが推奨するものではなく、不具合を起こしても何の保証もないことだろう。安全性の面から見れば、この場でお勧めできる利用法ではない。しかしユーザーは、そんなことは分かってクロックアップして使っている。自己責任の問題であると考えているからだ。

 エヌビディア(NVIDIA)による、自社製GPUのデータセンター使用での使用許諾契約改定が各回答者からはどのように見えるのか、その妥当性と波及効果、ユーザーの自衛策を議論している今回のテクノ大喜利。2番目の回答者は慶應義塾大学の田口 眞男氏である。同氏は、顧客とサプライヤーの関係とは何かという観点から、今回の件を考えるうえでの論点を提示する。また、NVIDIAとかつての日本の半導体メーカーのビジネスを比較し、顧客とサプライヤーの関係の違いを論じて、得られる教訓を考察している。

(記事構成は、伊藤元昭=エンライト
田口 眞男(たぐち まさお)
慶應義塾大学 先端科学技術研究センター 研究員
田口 眞男(たぐち まさお)  1976年に富士通研究所に入社とともに半導体デバイスの研究に従事。1988年から富士通で先端DRAMの開発・設計に従事。メモリーセル、高速入出力回路や電源回路などアナログ系の回路を手掛ける。2003年、富士通・AMDによる合弁会社FASL LLCのChief Scientistとなり米国開発チームを率いてReRAM(抵抗変化型メモリー)技術の開発に従事。2007年からSpansion Japan代表取締役社長、2009年には会社更生のため経営者管財人を拝受。エルピーダメモリ技術顧問を経て2011年10月より慶應義塾大学特任教授、2017年4月より同大学の先端科学技術研究センター研究員。技術開発とコンサルティングを請け負うMTElectroResearchを主宰。
【質問1】NVIDIAの契約改定は、妥当だと思いますか、それとも専横的だと思いますか?
【回答】エンジニアリングの観点からは専横的に見える
【質問2】契約改定によって、クラウドサービスのビジネスにどのような影響が及ぶと思われますか? 
【回答】大きな影響は無いだろうが、問題は自動運転への影響ではないか
【質問3】突然の契約改定からビジネスを守るため、サービス事業者はどのような自衛策を講じるべきと思われますか?
【回答】他の業界にならうべし

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