ダイハツ工業の「ロッキー」/トヨタ自動車の「ライズ」が、2019年11月に発売された。かつて、ダイハツには1990~2002年にかけて、同じロッキーの車名で悪路走破を主とした4輪駆動車があったが、それと新型との関係性はない。

 ダイハツが先ごろ軽自動車の「タント」をフルモデルチェンジした際に開発したDNGA(Daihatsu New Global Architecture)という手法を、登録車の小型SUV(多目的スポーツ車)にも生かしたのが、この新型ロッキーである。そしてトヨタにおいても、ライズの車名で販売する。

ロッキーは、ダイハツのDNGAを登録車にも生かして開発された
(撮影:筆者)
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 ロッキー/ライズは、5ナンバー枠に入る車体だが、SUVの逞しさを感じさせる存在感のある外観を備えている。車体骨格や、エンジン、変速機など機能は同じだが、外観の顔つきがダイハツとトヨタで大きく変わる。ロッキーのグリルは、ドイツ・アウディ(Audi)のシングルフレームを思わせる。ライズのグリルは人気の「C-HR」に通じている。

トヨタのライズは、車両内容はほぼロッキーと同じで、顔つきが異なる
(撮影:筆者)
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 試乗したのは、標準的な16インチ径タイヤを装着するロッキー「X」と、17インチ径で扁平タイヤとなるライズ「Z」であった。いずれも前輪駆動のFF車だ。ほかに、4輪駆動の選択肢もある。

 ドアを開け室内に入った印象は、女性担当者が入念に仕上げたとされる室内の上質さだ。車両価格が約170万円からという小型SUVではあるが、室内の仕上がりに上級車種の雰囲気を覚えた。またダッシュボード中央には、近年の新車らしく大型ディスプレー(9インチ)が設置されている。これは、ディスプレーオーディオの機能を備える。

 エンジンは、排気量1.0Lのガソリンターボのみの設定だ。これに、タントで先に採用された「D-CVT」を変速機として組み合わせている。D-CVTは、ベルト式無段変速機とギアを組み合わせることにより変速幅を広げ、出足の良さと高速での効率向上を図る。

 運転してまず驚かされたのは、その変速機の効果だ。アクセルペダルを踏むと、ビュンっと勢いよく飛び出すように発進した。以後、より穏やかにアクセルペダルを踏み発進するようにした。わずか1.0Lのガソリンターボエンジンだが、この勢いがあれば多人数乗車でも不満なく走り出せるだろう。

1.0Lのガソリンターボエンジンは、ギア付きCVTとの組み合わせで鋭い加速を実現していた
(撮影:筆者)
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 その後も、ビュンビュンと勢いのよい走りを続けた。がっしりと作られた車体やシャシーが、その動力性能を確かに受け止め、活気ある走りにつなげている。その際多少気になったのは、大径タイヤのバタつきだ。ことに16インチ径のタイヤで振動の余韻が残った。逆に17インチの扁平タイヤのほうが、路面変化に対する振動を上手に吸収していた。扁平タイヤのほうが跳ねやすいのではないかという印象とは逆の乗り味であった。

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