車両衝突時に車両の情報を記録するEDR(イベント・データ・レコーダー)は、最大で60種類ものパラメーターを記録することができる。EDRからデータを読み出して解析し、適切な分析をすることで、交通事故の原因解明などに役立てることができる。米国では90%のクルマが対応しているといわれる独ボッシュのCDR(クラッシュ・データ・リトリーバル)を用いて、読み出されたデータとその活用方法の一部を解説する。

 CDRがどのような機能を持っているのか、そのレポートが事故調査にどのように役立つのか。実際に3台の多重衝突に遭ったトヨタ・カローラのEDRから読み出したデータ(図1)から、クルマの事故状況を分析してみよう。

図1 CDRデータのレポートは、最初にまず作成したCDRアナリストの名前や作成日時、車両の車台番号などが記されたページがあり、その後表示されるデータに関するルールや表記の説明が続き、実際に記録されているデータはこの4ページ目から始まる。ここでは記録された衝突データの回数、衝突の方向、衝突の時間差、エアバッグの展開の有無などが表示されている。(出所:ボッシュ)
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 EDRは最後に衝突したデータを最新のデータとして記録する。このカローラは3台の玉突き衝突の真ん中に挟まれている状況だが、最初に衝突したクルマはどれなのかは判明していない。まず前後衝突の記録を見ると最後の衝突はTRG3で、その1120msec前にも衝突が起こっていることが分かる。その前に記録されているTRG1は、それ以前の関係ない衝突データのようだ。

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