トヨタ自動車副社長の河合満氏。御年70歳。中学卒業後にトヨタの企業内訓練校(トヨタ技能者養成所、現在のトヨタ工業学園)に入所。卒業後は本社工場の鍛造部で腕を磨き、鍛造部主査、本社工場副工場長、技監、専務役員を経て2017年に副社長に就任した。技能職出身でトヨタの役員になった初めて人物だ。その河合氏が2018年10月31日~11月1日に開催される「クオリティフォーラム 2018」(主催:日本科学技術連盟)に登壇する。講演に先立ち実施した事前インタビューで、今の日本のものづくりの課題と危機感について話を聞いた。(聞き手は中山力=日経ものづくり/日経 xTECH)

河合満(かわい・みつる)
1948年1月生まれ。1966年3月、トヨタ技能者養成所(現在のトヨタ工業学園)を卒業し、トヨタ自動車工業(現在のトヨタ自動車)に入社。本社工場鍛造部に配属される。トヨタ自動車本社工場鍛造部主査、同部長、本社工場副工場長を経て、2013年1月に同社技監、2015年1月に同社専務役員に就任。ユニットセンター Executive Vice President、車両系生産技術・製造本部副本部長も務める。2016年4月からは同社工場統括(現職)、2017年4月からは同社副社長、安全健康推進部統括に就任し、現在に至る。(写真:早川俊昭)

 本当は10年前、60歳で会社をやめようと思ってたんです。15歳から働いていたわけですから。ところが2008年、本社工場の副工場長の辞令を受けました。受けたとたんにリーマンショック、大規模リコールなどの品質問題、東日本大震災、タイの洪水と立て続けです。

 特に危機感を抱いたのは品質問題です。これまでもオイルショック、バブル崩壊、排ガス規制など会社を揺るがすような問題もありましたが、品質問題はその比ではありません。他はトヨタ以外も関係しますから、苦しいのは他社も一緒。ところが品質問題はトヨタだけの問題です。品質は会社の生命線ですから、お客さんが離れてクルマが売れなければ、会社はつぶれてしまいます。

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