2018年5月に起きた宇宙関連の出来事をまとめた「宇宙ビジネス通信」をお届けします。5月も、日本における官民の取り組みが多く報じられました。また、中国の民間企業、OneSpaceのロケット打ち上げに関するニュースもありました。その中から今回は、以下の5つの出来事をピックアップします。

【1位】Space BD、三井物産、JAXA初の超小型衛星放出事業者に選定

 2018年5月29日、日本の宇宙企業Space BDと三井物産は、国際宇宙ステーションISSからの「超小型衛星放出事業」に関する公募案件において、放出サービス提供事業者に選定されました(Space BDのプレスリリース)。これは、宇宙航空研究開発機構JAXAによるISSの日本実験棟「きぼう」の民間開放に向けた取り組みの一つです。

 ISSにおいて、きぼうのみが有する強みであるロボットアームやエアロックの機能を活かして、JAXAは2012年に超小型衛星放出機構(J-SSOD)を開発しました。2018年5月末時点において、米国への放出機会の提供を含め、きぼうは超小型衛星を200機以上放出しています。

 Space BDは、CEOの永崎将利氏が率いる「宇宙商社」です。2017年10月に1億円、2018年4月には2億円の資金調達に成功しています(Space BDのプレスリリース)。同時に、米国のベンチャー企業NanoRacksとISSの商業利用における連携を進め、宇宙空間利用サービスの発展に向けての戦略的パートナーシップを深化させていくMOU(覚書)を締結しています。

 三井物産は、2018年3月号(http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00054/00004/?ST=nxt_thmdm_avitation)でも紹介しましたが、日本のベンチャー企業アクセルスペースや米国のベンチャー、Spaceflightへ出資するなど、民間宇宙事業"New Space"に積極的に取り組んでいます。

 今回のJAXAの取り組み、そしてJAXAと民間企業との連携は、非常に興味深いものがあると筆者は考えています。超小型衛星の市場は、今後爆発的な拡大が世界的に予想されています。これまではJAXA単独での有償利用サービスの提供となっていましたが、これからは民間企業の様々なノウハウを活用して、斬新で、ユーザーが使いやすく、市場の拡大を促進するようなサービスが新たに生み出されると期待できるのではないでしょうか。

「宇宙商社」Space BDのホームページ
(出所:Space BD)
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