2018年2月に起きた宇宙関連の出来事をまとめた「宇宙ビジネス通信」をお届けします。2月はSpace Xのニュースが世界を魅了しました。そのほかにも”New Space”に関するニュースが多数配信されています。今回は、以下の5つの出来事をピックアップしました。

【1位】Space X、超大型ロケットFalcon Heavy打ち上げ成功
――赤いスポーツカー、初代テスラ「Roadster」を乗せ宇宙へ

 2018年2月6日、米Space Xは、「Falcon Heavy」ロケットのテスト打ち上げに成功しました(Space Xのプレスリリース)。

 2017年7月のこの連載でも紹介しましたが、Falcon Heavyは全長70m、直径12.2m、重量1420tの超大型ロケットです。Falcon 9の第1段ブースターを3本備えている2段式ロケットで、LEO(低軌道)まで63.8t、GTO(静止トランスファー軌道)まで26.7tの重量の人工衛星などを運ぶことができます。ちなみに、火星までは16.8tのペイロードを輸送可能といいます。

 今回のSpace XのFalcon Heavyの打ち上げには、大きく2つの意味があります。

 1つ目は、超大型ロケット市場の幕開けです。超大型ロケットは、以下の3つの理由から市場性があると言われています。第1は、大型衛星の打ち上げニーズです。小型衛星が潮流としてある一方で、特に通信衛星の大容量化、高速化により衛星の大型化も進むと言われています。第2は宇宙旅行に対するニーズです。宇宙旅行の実現性について、近年活発に議論がなされています。第3が、月や火星などの惑星資源探査ミッションへのニーズです。前述したように、Falcon Heavyは火星まで16.8tのペイロードを輸送可能です。

 2つ目は、Elon Musk氏が仕掛けるマーケティング力です。自身が手掛ける自動車メーカー、Teslaの初代「Roadster」を乗せた動画は、世界中でニュース配信されました。Falcon Heavyのローンチサービスのビジネスモデルは、元々B2Bです。しかし、このビジネスに無関係のC(コンシューマー)まで魅了しています。Elon Musk氏は、「馬鹿馬鹿しいことが楽しい」などと発言していて、遊び心いっぱいで自社のブランド力を高めています。日系企業もこのような遊び心を自社ビジネスに取り入れることができれば、話題性が増して興味深いと思います。

Falcon HeavyとTeslaの初代「ロードスター」
(出所:Space X)
[画像のクリックで拡大表示]

この先は会員の登録が必要です。有料会員(月額プラン)は申し込み初月無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら