建築・土木業界では少子高齢化による労働人材の減少、熟練工の不足等により、各プロセスにおけるICT(情報通信技術)化は喫緊の課題である。従来の建築・土木技術にICT技術が結びついた次世代建築技術の特許出願は、日本が最多ではあるが、中国及び韓国の件数の伸びも大きくなっている。また近年は、米グーグル、韓国サムスン電子など世界の大手ICT企業が上位にランクインしていることから分かるように、建設とICTとの融合領域には、既存の建設・建築以外の業種の企業が進出しており、競争や協業は必至である。

 建築・土木業界では少子高齢化による労働人材の減少、熟練工の不足等により、各プロセスにおけるICT化は喫緊の課題であるところ、各社においては、IoT・人工知能(AI)などの技術の現場導入や、3次元データを活用する動きが広がっています。次世代建築技術として、従来の建築・土木技術がいわゆる情報通信関連の技術とどのように結びついているのかを国内外の特許出願動向、非特許文献の動向等を調査して把握することは有益であります。このような背景のもと、「平成30年度特許出願技術動向調査」において、次世代建築技術に関する市場動向、政策動向、特許出願動向、研究開発動向等の調査を行い、その実態を明らかにしました。本調査の主要部分を本稿で紹介します。

 次世代建築技術に関する技術俯瞰(ふかん)図を図1に示します。本調査では、建設技術とICT技術の両者が含まれる特許文献を対象とすることで、次世代建築技術として、どのようなICT技術が、建設分野のどのような用途、分野に利用されているかを、可能な限り網羅性を高めて調査を行いました。また、従来の建築・土木技術を含めた建設プロセスでの技術だけでなく、建設した建物での利用技術も調査対象としました。

 なお、今回の調査では、トンネル関連技術に関しては、ICT技術の適用が進んでおり、対象となる特許文献が多くなると考えられることから、他の分野でのICT化の新たな動きを抽出することを優先し、本調査の対象外となっていることに留意が必要です。

図1 次世代建築技術の技術俯瞰図
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