MIMO技術は、5Gや次世代無線LANなどの世界的な標準規格の策定において、中心となる技術であり、現在も各国の企業・団体から新技術の提案や特許出願がなされている。特許出願の動向を見ると、米国籍出願人による出願が最も多く、また近年は中国籍出願人による出願が急増しており、標準化活動に関しても類似の傾向が見られる。今後は、次世代の規格やIoT機器への対応を見据えながら、日本の技術優位性を活かした技術開発が求められる。

  MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)技術は、送信側、受信側双方に複数のアンテナを設置し、無線送受信機間の空間に複数の電波伝搬路を用意して、各伝搬路を同一の帯域を使用しながら空間的に多重して信号伝送することにより、周波数利用の効率化を図る技術です。MIMO技術は様々な無線通信システムで主要技術として採用されるなど、通信システムにおいて、非常に重要な役割を担っています。また、同技術は、第五世代移動体通信システム(5G)や次世代無線LAN(例えば、IEEE802.11ax)など、世界的な標準規格の策定への取組みにおいて、中心となる技術であり、現在も各国の企業・団体から新技術の提案や特許出願がなされています。

 このような背景の下、特許庁は「平成29年度特許出願技術動向調査」において、MIMO技術に関する特許出願動向を調査し、その実態を明らかにしました(特許庁による調査レポートの概要(PDF形式)こちら)。

 本調査の調査対象を表現した技術俯瞰図を図1に示します。図1に示すとおり、本調査では、MIMO技術に関連する「要素技術」「周辺技術」「応用システム」を対象として、調査を行いました。

図1 技術俯瞰図
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