三菱自動車の新型SUV「エクリプスクロス」。撮影日が雨だったため、写真が見苦しいのをご容赦いただきたい。

 三菱自動車が2018年3月に発売した新型SUV(多目的スポーツ車))「エクリプス クロス」は以前から気になっているクルマだった。理由の一つは、開発が相当難産だったと想像されること、もう一つは、にもかかわらず非常に評価が高いことだ。

 なぜ難産だと思ったかというと、エクリプス クロスの開発がまさに佳境に入っていた2016年4月に、このコラムの過去記事で取り上げた燃費不正事件が発覚したからだ。この燃費不正事件をきっかけとして、三菱自動車は日産自動車のグループ企業になるわけだが、開発作業のさなかでの会社の危機は、開発チームの士気にも影響したはずだ。

“RVRとアウトランダーの間”ではない

 車両のサイズだけから見ると、エクリプス クロスは「アウトランダー」と「RVR」の中間に位置づけられるクルマだが、三菱自動車の説明によれば、車両の性格はRVRの「斜め上」(同社)に位置づけられるという。つまり単純な“間”ではないということだ。

 エクリプス クロスもそうなのだが、最近欧州ではデザインを重視したSUVのジャンルのクルマが大増殖している。ドイツBMWでいえば「X1」「X3」「X5」といった従来のSUVのラインアップに加えて、よりスポーティーなデザインを採用した「X4」や「X6」さらに最近では「X2」といった偶数数字の名称の車種をラインアップに加えている。同様に、ドイツ・アウディも従来の「Q3」「Q5」といったSUVのラインアップに、よりスポーティーなデザインを採用した「Q8」をラインアップに加えている。国内でも、日産自動車の「ジューク」や、マツダ「CX-3」、トヨタ自動車「C-HR」など、やはりスポーティーなデザインを採用したSUVが増えつつあり、ちょっとしたブームになりつつある。

最近は、デザインを重視したSUVが増えている。写真はドイツBMWの新型「X4」(写真:BMW)

 こうした世界の市場の動きに対応し、エクリプス クロスは従来のRVRとアウトランダーの間に位置する車種ではなく、よりスポーティーデザインを採用した、従来のラインアップとは系統の異なる位置づけの商品として開発された。その意気込みは、名称を「アウトランダー●●」といったような既存のSUVラインアップのシリーズとして位置づけるのではなく、かつての2ドアクーペ「エクリプス」の名を冠したことからも伺える。

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