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イントランスHRMソリューションズ 代表取締役 竹村孝宏氏

 たまたま上司と駅まで一緒に歩くことになった。取引先の人と偶然同じ電車に乗り合わせた。客先で天気の話や最近のニュースなどの話になった。こうしたとき、とりあえず話し始めたものの話が弾まないという経験がありますよね? 「もう少し会話が弾むように話せたらいいのにな」と思ったことは1度や2度ではないはずです。

 初対面の人やまだあまり親しくない人と話をしなければならないときや、目上の人に直接対面したときなど、どのように話を進めてよいか分からず、自分の「雑談力」のなさに愕然としてしまうこともあるでしょう。

 そんなときに役立つのが「相づち」です。

 相手の話に合わせて、聞き手が「聞いています」「同感です」というメッセージを発信することで、相手はあなたの反応にプラスの感情を抱き、「話しがいがある」と感じてくれます。そうなれば、両者の間の会話が弾むようになり、共感関係が生まれます。

相づちの打ち方のコツ

 相づちは、相手の話のテンポに合わせることであり、5つの種類があります。

[1]肯定・共感する

 肯定は「あなたの言う通りです」ということを相手に伝えることです。共感は「私もそのように思います」と相手が話すことを受け入れることです。肯定や共感の相づちは、相手に気持ち良く話してもらう効果があります。感情を込めることで、相手に関心を持っていることも伝えられます。

(例):「はい」「ええ」「その通りですね」「そう思います」「もっともです」「分かります」「そうですよね」「やっぱり」「なるほど」「よかったですね」

[2]驚き・疑問の気持ちを伝える

 驚きや疑問に思ったことを伝えたいときの言葉は「そうなんですか」や「そうなの?」などがあります。驚きと疑問は同時に使用されることもあり、会話に興味を持っていることを示す相づちが多くなります。

(例):「そうなんですか」「本当ですか」「誰がですか」「どうしてですか」「それでどうなったのですか」「いつからですか」

[3]尊敬・感嘆の気持ちを伝える

 役立つ情報や良い話を聞いたときに試したい相づちです。気持ちを込めて伝えれば、お世辞に聞こえることはありません。尊敬や感嘆の気持ちが伝われば、話し手の承認欲求を満たすことができます。

(例):「すごいですね」「さすがですね」「知らなかったです」「勉強になります」「良いことを聞きました」

[4]反対・否定する

 反対は「そうではなくてこのように思う」と意見を示す表現になります。否定は相手の話した内容を「そうではない」と伝えることです。否定の相づちは謙遜的な意味合いで使う場合もあります。

(例):「違います」「とんでもないです」「いいえ」「そんなことはありません」「そうではなく~です」

[5]うながす

 うながしは似たような意味を持ち、「会話の流れ」をつくるものです。うながしでは、相手の次の言葉を引き出そうとする相づちが使用されます。

(例):「それで」「それから」「教えてください」「おもしろいですね」

 相づちは、むやみに差し挟めばいいというわけではありません。例えば会話の中で、「はい」「はい」と、単調で聞き流しているような相づちや、話し手とかみ合わないような相づちは要注意です。

 また、相手が何か話したときに「なるほど」、違う話をしても「なるほど」と、自動的に「なるほど」繰り返している人を多く見かけます。本人は共感の意思を表しているつもりでも、相手が目上の人の場合などは、軽い対応をしているように思われ、反感を持たれてしまう可能性があります。従って、「なるほど」の多用は避けましょう。使用するときには、「なるほどそうだったのですか」という丁寧な受け答えと感嘆の表現などで、尊敬を表わすのがよいでしょう。