前回に引き続き、グローバル事業における課題を整理して解説する。

【4】設計・開発の現地化

 生産拠点の主戦場は海外だが、設計・開発だけは日本に残すといった企業は多い。ここで課題となるのが、各国・各地域向けの仕様展開である。開発現場は、次なる事業に向けた開発で手一杯というところが多いからだ。例えば、自動車はハイブリッド車(HV)はもちろん、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)といったこれからのクルマの開発、自動運転に代表される多くの技術開発や技術融合が必要となっている。家電製品ではスマート化やIoT化が凄まじい勢いで進んでいる。そのため、設計で評価しなければならない項目は飛躍的に増え、開発工数と共に評価工数不足に追い込まれている現場は多い。

 そうなると日本の拠点には海外向けの仕様展開を手掛ける設計工数までないのが現実。もはや、各国の顧客仕様対応、各国の市場に合わせた対応、現地材料の活用対応(含む評価)などまで、日本でできるはずがないのだ。

 こうした状況に対応するには、従来の枠を超えた開発体制が必要。いかに海外拠点に設計・開発機能の一部を移管するか、いかに他拠点や他社と連携していくかが重要となる。それができなければ、次の事業を支える革新的な基幹技術を生み出せない。

 しかも、開発においては現地の事情が分かっていなければ難しいことも多い。言い換えれば、真に海外事情に即した商品開発を行っていくためには、設計・開発の現地化は必要不可欠なのだ。

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