中山聡史
A&Mコンサルト 経営コンサルタント

 2019年は製造業にとってさまざまな変化が起きそうな年だと考えています。人工知能(AI)やIoT(Internet of Things)、5Gなどさまざまなキーワードが世間をにぎわせています。しかし、「まだまだ、うちの会社には遠い世界だなぁ」と考えている設計者は実は多いのではないでしょうか。

 そんなことはありません。AIやIoT、5Gなどは、中堅企業や中小企業が設計・製造している製品にも必要になってきます。また、ITツールを効率的に使用する大幅な働き方改革も求められていくでしょう。

 こうした変化に対応しなければならない一方で、設計者には普遍的に求められている「志」があります。その志があってこそ、新しい技術を活用し、顧客に満足してもらえる付加価値を創造できるのです。以下に紹介しましょう。

[1]設計者は自由に設計ができない

 入社して数年がたち、ある程度業務を任せられるようになると、必ずといってよいほど設計者が上長から指導を受けることがあります。「自分にしか分からない設計は、設計者のエゴである。自分しか知らない、できないではなく、誰でも分かりやすい簡単な構造で設計せよ!」というものです。

 設計者は誰にも解読できない構造を想像し、図面を描くことが得意です。しかし、皆が分からないことは「悪」であり、設計者のエゴです。簡単な構造で分かりやすい標記などを日頃から考えながら業務を遂行することが重要です。

[2]標準がないところに改善は生まれない

 設計者は常に標準化を考えながら業務を行う必要があります。標準ルールがない場合、どのように改善すべきか知恵を働かせることができません。標準ルールがあって初めて、効率的に業務を進める知恵が生まれるのです。常に標準化することを念頭に置きながら設計することにより、シンプルな構造や考え方の設計内容が可能となります。