中山聡史
A&Mコンサルト 経営コンサルタント

 設計部門を改革していると、特に検図プロセスの構築段階において、次のような悩みを現場でよく聞きます。

「自己検図しているつもりだが、上司からの指摘項目数が減らない」

「自分の部下がいつも同じような部分のミスを重ねてしまっている」

「自己検図は検図と同じ確認内容で問題ないのか」

 そう、自己検図に関する悩みが多いのです。今回はこの自己検図をテーマに取り上げましょう。

 先の悩みは、どの企業の設計部門も抱えているものです。図面品質を高めるべく日々努力を重ねているのに、なかなか直らないというのが現実のようです。かく言う私もトヨタ自動車で設計していた時には、設計内容について同じような間違いをよくしたものですし、検討不足を上司にたびたび指摘されていました。

 では、そうした間違いはなぜ発生するのでしょうか?

 主な原因は、自己検図で自分自身の描いた図面を客観的に見ることができていないことにあります。自分では図面を正しく描いているつもりですから、それも当然でしょう。これは図面に限らず、例えば報告書などのドキュメント類の誤字や脱字などでも同じことが言えます。しかし、図面は間違いが許されません。仮に構造の間違いに直結するような幾何公差やはめあい公差が間違ってしまっていたら、それこそ致命的です。

 では、こうした事態に陥ることを防ぐには、どのような対策を講じたらよいでしょうか。