中国進出したものの…

 産業用ロボットや無人化工場の単語が出現する前の1960年頃から、人件費削減による低コスト化を狙って、「自動組み立て」という単語が急に使われ始めました。自動組み立てにより、設計者は「上方組み立て」という要望に応えなくてはならなくなりました。

 人間が組み立てる「人海戦術」の場合は、部品を回転させたり裏返したりする作業が可能です。ねじを締めるドライバーのアクセスも斜めや横からでも問題はありません。ところが、自動組立機にそうした複雑な作業はできません。従って、自動組立機を使う場合は、上方組み立てのみで組み立てられる各種部品の設計が必須ということになります。これが設計への要望、つまり、設計仕様です。

 ところが、新興国へ進出すると低賃金による人海戦術を利用することになるため、上方組み立ては不要です。部品を回転させたり、横から組み立てたり、裏返して作業したりすることも可能です。しかも、自動組み立てよりも安価です。

 2000年以降、多くの日本企業が中国進出(中国生産)を始めました。ところが、日本国内での「上方組み立て」の図面と生産ラインを、そのまま中国へ持って行った能天気な企業が数多く存在していました。

 海外生産における現地化設計とは、各国の顧客要望と、その生産現場の要望を収集して設計することです。少なくとも現地に出向き、技術者の四科目であるQ(品質)、C(コスト)、D(期日)、Pa(特許)を把握すべきでしょう。

現地化設計で何をすればよいか

 以上、「国内生産における現地化設計」と「海外生産における現地化設計」に関して説明しました。ただし、現地化設計の取り組みについては各社各様でもあります。

 下記のダウンロード情報は、当事務所のクライアント企業の中から 56社の協力を得て、模造紙を囲んでのグループワーキングで抽出した「現地化/現地化設計のキーセンテンス」です。各社各様の「現地化設計」の取り組み方を導き出すために抽出しました。これを使って皆さんの企業に適した「現地化設計」の取り組みを導き出してみてください。

【ダウンロード:現地化/現地化設計のキーセンテンス】
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・ソフト名:No.33:日経BPセミナー&コラム
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