古谷 賢一
ジェムコ日本経営 本部長コンサルタント、MBA(経営学修士)

 「改善活動が計画的にできるのは、余力のある大企業だけだ。生産だけで精いっぱいの今の中小企業に、改善活動などできっこない。あなたの言うことは理想論だ」。

 今どき、余裕たっぷりの暇な工場など存在しない。だが、改善活動の指導に入ると、上のような反応をされることが多い。管理者も生産現場の作業者も、限界いっぱいまで努力して、ようやく目の前の生産・出荷をこなしている状況だ。その上、「働き方改革」が叫ばれ、残業や休日出勤への風当たりは強くなる一方。慢性的な人手不足のため、人員の増強にも苦労している。

 こうした状況下だからこそ、生産性の向上を狙った改善活動は必要不可欠だ。ところが、多忙を極める工場では、将来に向けた改善活動どころか、現状を打開するための緊急的な改善活動の時間すら捻出できずに苦しんでいる。生産現場からは、「今でもギリギリの状態で働いているのに、さらに改善活動のために働けと言うのですか!」と悲壮感漂う声も聞こえてくる。

 だが、「改善は理想論に過ぎない」とか「多忙だから改善の時間が取れない」といった反論を受け入れて、改善活動を後回しにしてしまってよいのだろうか?

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