今回はパワーデバイス・イネーブリング協会(PDEA)が主催する「半導体技術者検定エレクトロニクス2級」の「応用と品質」分野の問題を紹介する。(本コラムの詳細はこちら、PDEAについてはこちら、半導体技術者検定の教科書についてはこちら、検定の問題集についてはこちら)。

 本稿で紹介するのはクロックに関する問題である。電子部品には安定したクロック信号の生成回路が欠かせない。安定したとは、様々な周波数を供給でき、位相の揺らぎ(ジッタ)が少ないという意味である。代表的な回路としてPLL(Phase Locked Loop)が用いられる。【エレクトロニクス2級 応用と品質】では、PLLの基本的原理と、使い方に関する知識が求められる。

 今回の問題はPLLの基本原理に関する理解を問うものである。難易度は★★★(本コラムでは紹介する問題の難易度を★の数(難易度に応じて1~5個)で表しており、★の数が多いほど難しい)である。

エレクトロニクス2級 応用と品質
【問題9】難易度:★★★

PLL(Phase Locked Loop)に関して、以下の中で誤っているものを選びなさい。なお代表的な回路構成を下図に示す。

[画像のクリックで拡大表示]

(1) 入力基準信号が安定しない、すなわち位相の揺らぎ(ジッタ)が大きくとも、PLLの出力信号はジッタが少ない安定した信号を得ることができる。

(2) 位相比較器にフィードバックされる信号がN倍に分周されているときは、PLLの出力信号の周波数はNf(fは入力基準信号の周波数)となる。

(3) ループ・フィルタはローパス・フィルタとして働く。すなわち位相比較器からの出力信号を平滑化し、交流成分の少ない直流にする。このフィルタの特性が、PLLのループ制御の伝達特性を決める重要な回路である。

(4) PLLの出力信号の周波数は参照周波数のN倍(Nは正数)であり、分数のような倍率にはできない。

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