知り合いの弁護士先生がうれしそうです。何でも、我が国初の事案の裁判で勝ったそうで、それも国を相手にした裁判ということです。

 どんな訴訟なのか気になりますが、そこは弁護士という職業柄、詳細は教えてくれません。まして、初めてのことですから、自慢話に聞こえるのを避けたいのかもしれません。

 仕方ないので言葉の端々をつないで私なりに想像しますと、どうも、空中権に課税された固定資産税の減免という裁判だったようです。つまり、所有している土地の上空の固定資産税が高すぎると国を訴え、その裁判に勝ったということです。確かにこのような裁判は、本邦初と言ってよいでしょう。

 空中権で思い出しました。東京駅が昔の姿に改装復元したときに、東京駅上空の空間の所有権を買った不動産事業者がいました。この業者は丸の内かいわいの一等地を所有しており、丸ビルも新丸ビルもその業者の所有です。それらのビルから眺望する東京駅上空の空間を遮るようなものを新たに建てられないようにするために、この業者は東京駅上空の所有権を買ったのです。そうして、ビルからの景観がきれいに見えるようにしたのですね。

 これが「空中権」で、今回の訴訟は、その空中権に税金をかけた国を相手に、高すぎるのではないかと訴えたものです。

 この裁判は最高裁まで行きましたが、これが判例となって、以降、路線価ならぬ空中価というものが決められ、それを指標とした空中権の相場を基に取引が行われることになりそうです。

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