日本でも夏休みシーズンとなれば、家族連れで海へレジャーに出かける方は多いと思います。しかし、自分の船(クルーザー)で外洋へ出かけるとなると、極めて少数派でしょう。日本では、クルーザーを持って維持するのには、相当の費用が掛かります。一般的にそれだけのお金をもっているのはお年寄りで、外洋でフィッシングをするだけの体力も気力もないでしょう。もちろん船を操縦するには運転免許も必要です。

 一方、海好きの若者にはお金がありませんから、所詮かなわぬ夢物語でしょう。ところが、アメリカやカナダでは、一般庶民でも手が届きそうな現実的な夢になっています。

中流会社員でもクルーザーに手が届く

 昔聞いた話ですが、釣り好きの中流アメリカ人の夢は、海辺か川岸に自宅を持ち、庭の桟橋から自分のクルーザーで外洋に出かけることだそうです。ただ、夢といっても、かなり実現性の高い夢です。私の知人の中にも、結構います。

 私が住んでいるマサチューセッツ州のヘイブリル(Haverhill)という町には、メリマック川(Merrimack River)という中型河川が流れています。大西洋まで20km程度で、中型クルーザーで遡れる限界になります。このため、川の両岸の家では、夏になると浮き桟橋が出され、船が係留されています。

メリマック川の河口のマリーナに係留された多くのクルーザーやヨット
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 以前に、このような川岸の中古の家の値段を調べてみたことがありますが、安い価格帯で、船の値段を含んでハーフミリオンドル(5000~6000万円)が通り相場のようでした。これくらいであれば、中流会社員でも手が届きそうな範囲です。もっと安くあげようとすれば、マリーナを利用する手があります。ここでは、普段は、船を陸の上のガレージにしまっておき、使いたいときに桟橋に出しておいてもらいます。メリマック川でも、海が近くなるとこのようなマリーナがたくさん並んでいて、シーズンともなれば川はクルーザーやヨットで埋め尽くされます。

 一番お手軽なのは、普段は自宅の敷地の中に船を駐車(船?)しておき、使いたい時に船をキャリアに乗せ、ピックアップトラックや大型のバンで引っ張って出かける方法です。大きな湖や川には、このような利用者のために、船を漕ぎだすためのスロープとキャリア用の駐車場が用意されています。あちこち場所を変えて遊びたい人にとっては、この方が、機動性があって便利かもしれません。ニューイングランドの高速道路は、夏の週末ともなれば、船を牽引して行楽地へ向かう車が「水」を求めて連なります。

河辺に並ぶ住宅と個人用桟橋
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