■UV LEDのインパクトまとめ(ナイトライド・セミコンダクターの発表内容から)

(1)UVランプは、水銀規制の影響もあり、2020年までに置き換えが進む
(2)DUV(Deep UV:波長300nm以下の深紫外線)は技術革新により、発光効率向上とコスト削減が進む
(3)LED照明は、演色性の高い製品の需要の高まりに応じて、UV励起方式に置き換わる可能性がある
(4)フラットパネルディスプレー(FPD)市場は、耐久性に問題のある有機EL(OLED)から、マイクロUV LEDディスプレーに切り替わる可能性がある。

 2017年のLED照明市場は7102億円、FPD市場は13兆8600億円と大きく、UV LEDの潜在市場が大きいことが分かる。

 2018年第79回応用物理学会秋季学術講演会が、名古屋国際会議場で9月17日から21日まで開催された。その中から筆者が興味を持った講演を報告する。第1回は、ナイトライド・セミコンダクター 代表取締役 社長の村本宜彦氏による「UV-LEDはUVランプのみならず可視光LEDも置き換える」と題した発表について報告する。この発表は、シンポジウム「窒化物半導体特異構造の科学 ~窒化物プロセス技術の新展開~」の中で行われた。

世界に先駆け、2000年にUV LEDを開発

 発表者の村本氏が社長を務めるナイトライド・セミコンダクターは、徳島大学との産学連携によって設立された会社である。世界で初めて紫外線LED(UV LED)の開発に成功、製品化して世界中の様々なユーザーに利用されているという。ナイトライド・セミコンダクターという社名は、ガリウム(Ga)と窒素(N)の化合物から成る半導体の呼び名に由来する。LED照明や液晶ディスプレーに使われている青色LEDは、この材料でできている。

 ナイトライド・セミコンダクターは、2000年に350nmの高効率UV LEDの開発に成功した。翌2001年には、波長375nm、370nm、365nmの3波長のUV LEDを発表し、同製品を製造・販売している(図1)。UV LEDの市場規模は、2016年に1億6600万米ドル、2017年に2億8800万米ドル、2021年には5億5000万米ドルに拡大するとみられている。この通りに市場拡大が進むと、2016~2021年の年平均成長率は27%となる。

図1 世界で初めてUV LEDを開発、生産
(出所:ナイトライド・セミコンダクター)
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 「夢の高効率UV LEDが、近い将来、照明、テレビといった光るもの全てに置き換わり、さらに様々な分野で応用され、われわれの生活を豊かにし、地球環境を守ることができればと願っている」(同社)とのことである。

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