カフェやインテリア雑誌でよく目にする、「インダストリアル・インテリア」。武骨でビンテージ感があるデザインと共に、実用性の高さがウケている。しかし、実際に産業関連施設として使われてきた建築のリノベーションによる「インダストリアル感」にはかなわない。今回紹介するのは、オランダで2019年にオープンした複合施設「LocHal(ロックハル)」だ。

LocHal内部。プロジェクトの持続可能性を総合的に評価する、BREEAM-NL認証の登録をしている(認証は未取得)(写真:© Arjen Veldt Fotografie)
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 LocHalは、もともとは1932年に建てられ、オランダ鉄道の修理デポとして使われてきた施設。今回のリノベーションは、単なる修復ではなく、オランダ・ティルブルフ市内の75ヘクタールにも及ぶ鉄道関連エリアを再開発するに当たっての起爆剤と位置付けられた。駅やバス停など主要な公共交通機関にも隣接し、図書館やカフェ、プレゼンテーション室、展示室を備えた、人が集まる場となった。シェアオフィス、投資ファンドのオフィスが入居する、「知と文化」の集積地・共有の場でもある。

LocHal内部。ネオンサインが掲げられているのがカフェエリアだ。建物のそばを通過する電車からの見え方も意識した(写真:© Arjen Veldt Fotografie)
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