巨大空間を階段とスクリーンで分節

 LocHalのフットプリント(平面寸法)は約60m×約90m。天井高さは15mに及ぶ。この巨大な空間をうまく分節しているのは、新設された階段や布製スクリーンだ。

 エントランスホールは「屋根の架かった公共広場」のイメージであり、階段状になっているのがヨーロッパ的でもある。このホールには大きな読書用のテーブルが置かれ、展示スペースやコーヒースタンドなども配されている。イベントがあるときには、この階段状のスペースが観客席となる。

LocHal内部。15mある天井の高さを生かした、連続性のある空間構成となっている(写真:© Arjen Veldt Fotografie)
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 階段を上がると、歴史を感じさせる古いガラス窓や柱を間近で見ることができる。大きなバルコニーからは街を一望することも可能だ。

巨大なスクリーンが空間の間仕切りとなっている。テキスタイルの選び方を工夫し、光を取り込み、圧迫感が無いようにした(写真:© Arjen Veldt Fotografie)
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 内部で行われるイベントによっては、囲われた小さい空間が欲しい場合、もしくは声や音を遮りたい場合もある。そのために、天井からつり下げられた6つの巨大な布製スクリーンが用意されている。6つのスクリーンの横幅は、合計すると50mにもなる。スクリーンはコンピューターでその位置が制御されており、間仕切りとして使わないときには様々なイベントの背景や、巨大な空間を印象付けるためのアクセントになっている。

図書館の用途らしく、本を積み上げたようなデザインの座席スペース(写真:© Arjen Veldt Fotografie)
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 音響設計はアラップが担当した。プロジェクトの早期の段階で、建物内で行われる活動を想定し、予想される騒音レベルをシミュレーションで求めた。これによって空間の音響特性を把握し、ベストと考えられる選択ができた。スクリーンの設置は、このような音響シミュレーションの結果が反映されている。