日本工作機械工業会(日工会)の飯村幸生会長(東芝機械会長)は2020年1月10日に名古屋市内で講演し、1兆2000億円とする日工会の2020年工作機械受注予測の根拠と今年の見通しを解説した。ファクトリーオートメーション(FA)業界誌を発行するニュースダイジェスト社(名古屋市、以下ND社)も1兆1000億円とする独自の受注予測を公表した。いずれもND社が同日開催した「FA業界新年賀詞交歓会」の場で発表した。

日本工作機械工業会とニュースダイジェスト社それぞれの2020年工作機械受注予測
2019年の実績推定値はND社による。
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 日工会は2020年の工作機械受注を内需4900億円、外需7100億円の合計1兆2000億円と見込む。2019年の受注額は集計中でまだ確定していないが、「1兆2000億超」(飯村氏)と見込まれ、前年のほぼ横ばいという予測となる。

ND社の2019年受注額推測値である1兆2300億円(内需5000億円、外需7300億円)と比較すると、合計で前年比2.4%減、内需は同2%減、外需は2.7%減となる
日本工作機械工業会の飯村幸生会長(東芝機械会長)
(写真:日経クロステック)
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 飯村氏は、米中貿易摩擦に起因する受注のダウントレンドが2019年末で底を打ち、遅くとも2020年第3四半期には回復基調に入ると解説。その根拠として、5G(第5世代移動通信システム)普及の本格化などによる半導体製造装置などへの投資増、米中貿易摩擦の雪解けムード、自動車業界のCASE(コネクテッド、自動運転、シェア&サービス、電動化)、MaaS(モビリティー・アズ・ア・サービス)への投資拡大、少子高齢化が進む先進各国と人件費高騰が続く中国の底堅い自動化・省力化投資などを挙げた。

 米中貿易摩擦の再激化などリスク要因はあるものの、中国依存が小さく、中国の生産代替を担うアジア各国などから回復基調が始まるとの見方を示し、「受注額1兆2000億円を下限としてもっと伸ばすよう工業会としても努力したい」と講演を締めくくった。

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