NTTドコモとディスプレーデザイン大手の乃村工藝社は共同で次世代コミュニケーションに向けた設備「HUMANIC DOME」を開発した。人の脈拍や姿勢情報といった生体データを基に変化する映像を使って可視化することで、表情や言葉を使わない状態での人と人との相互作用や融合を探る実験的な試みだ。インターコミュニケーション・センター(ICC)で開催されている『リサーチ・コンプレックス NTT R&D @ICC拡張展示「コミュニケーションの再考」』(2019年11月12日~12月15日)で展示している。

NTTドコモと乃村工藝社が共同で開発した次世代コミュニケーションに向けた設備「HUMANIC DOME」
(写真:NTTドコモ、乃村工藝社)
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 装置は約3m×3mのドーム型テントとイス、映像投影用のプロジェクターやスピーカーなどで構成されている。生体データの取得に用いるセンサーは3種。イスのひじ掛けに設置された指先用の脈拍センサーと姿勢を見るためにイスの背中、尻、ふくらはぎ部分に設置された圧力センサーシート、そしてドーム内のCO2濃度の変化を検知するための環境センサーである。

イスに生体データを取得するためのセンサーを設置
ひじ掛けの指先用脈拍センサーに指を入れると映像がスタートする(撮影:日経 xTECH)
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各種センサーを搭載
(図:NTTドコモ、乃村工藝社)
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 検知した各種データは、NTTドコモのクラウド上でのデータ解析プラットフォーム「IoTデータ制御エンジン」を利用して集約、そのデータを使って空の映像として可視化する。表現するのは、体験者自身の安心と緊張、別の体験者との比較による共鳴(同調)と分離の2軸。体験者自身の安心と緊張については、安心を朝(明るい状態)に、緊張を夜(暗い状態)の時間に置き換えた。別の体験者との比較については、共鳴を晴れ、分離を雨という天気に置き換えている。前半では自分の状態に合わせた時間の空の様子が示され、後半ではそこに別の体験者との比較による天気の情報が重ねて表示される。体験時間は約5分である。

映像再生の様子
(写真:NTTドコモ、乃村工藝社)
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別の体験者との状態の差により映像が変化
(図:NTTドコモ、乃村工藝社)
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 今回の展示では、展示場所の制約等から1台のドームを設置し1人で体験する形にしている。そのため、比較する“別の体験者”は過去の体験者データからランダムに選択して比較する形を採っている。

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