資生堂が国内の生産拠点の強化に取り組む。第1弾として栃木県大田原市に延べ面積(延べ床面積)約6万5000m2の那須工場を建設し、2019年12月24日から稼働。この他、既存工場の設備更新や大阪府茨木市と福岡県久留米市の新工場建設を含め、約1700億円の設備投資を費やして国内生産力の増強を図る。

那須工場の外観。敷地面積は10万9062m2、延べ面積は約6万5000m2。国内外向け中高価格帯のスキンケア製品を生産する。2022年度に年間約1億2000万個の生産能力を確保する見込みだ。(出所:資生堂)
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 那須工場は化粧水や美容液、ファンデーションなど国内外向け中高価格帯のスキンケア製品の工場。延べ面積は約6万5000m2で、2022年度に年間約1億2000万個の生産能力を確保する見込みだ。総投資額は約350億円に及ぶ。

那須工場の概要について説明する資生堂常務チーフサプライネットワークオフィサーの直川紀夫氏。(写真:日経 xTECH)
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 特に力を入れたのが、製品の高品質を追求できる生産環境だ。製造するスキンケア製品の中身を扱うエリアでは、医薬品の製造環境で用いられるフィルターを搭載した空気清浄設備を導入。製品の中身を製造したり容器に充填したりする工程がある、ほこりが入ってはいけないエリアから、容器の包装など中身に触れないエリアに、気圧管理によって空気が自然に流れていくように空調をコントロールする。作業員は完全2次更衣(私服→制服→防じん服)を実施し、衣服に付着した微量のほこりも侵入しないようにクリーンな環境の実現を図った。

製品の製造エリア内部。(写真:日経 xTECH)
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製品の充填エリア内部。(写真:日経 xTECH)
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 IoT(Internet of Things)を活用して生産設備の稼働状況をリアルタイムで把握。タブレット端末や電子認証システムなどを導入し、生産ラインのデジタル化による生産性と品質管理の向上に取り組む。パッケージの検査などにはカメラやセンサーを活用したチェックと、熟練技術者によるチェックを組み合わせ、品質管理を徹底する。

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