お金ではなく夢を追え、孫正義氏とアリババ馬氏が対談で明かした「起業家魂」

2019/12/09 05:00
山端 宏実=日経 xTECH/日経コンピュータ

 ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長と中国アリババ集団を創業した馬雲(ジャック・マー)氏が2019年12月6日、東京大学の安田講堂で対談した。孫氏は次世代を担う若い起業家らに対して「お金は追いかければ逃げていく。夢を追いかけたらお金はついてくる」と力を込めた。馬氏は「お金は人々が与えてくれる信頼だ」と語った。

対談するソフトバンクグループの孫正義会長兼社長(左)とアリババ集団創業者の馬雲氏
(撮影:北山 宏一)
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 両氏は東大などが主催し、2019年12月6~8日にかけて東大本郷キャンパスで開催する国際会議「東京フォーラム 2019」で対談した。

 対談は2000年に両氏が初めて出会った場面を振り返るところから始まった。孫氏は「ミーティングをした約20社のスタートアップのうちの1社がジャックの会社だった。他の経営者は事業や資金調達の計画を説明したが、ジャックだけは夢を語り『世界を変えよう』と話した。この人に投資したいと思った」と語った。

 馬氏は「2カ月前に資金調達をしていたから、お金を募るつもりはなかった。中国でインターネットをどう発展させていくか説明したら、正義さんに『もっとお金を使うべきだよ』と言われ、すごく変わった人だと思った」と聴衆の笑いを誘った。

CEOはチーフ・エデュケーション・オフィサー

 馬氏は孫氏について「インターネットを実現する心の友だ。未来を信じていて、ビジョンとガッツがある。一緒に協力しながら、お互い得意なところを持ち寄って成長したい。時にはけんかもする。敬意を持ちながら意見をぶつけられる」と評した。

 一方、孫氏は馬氏について「彼が素晴らしいのは、優秀な人材を引き寄せて、その道の専門家に育てられることだ。昨夜、彼とサシで食事をしたが、組織のあるべき姿や理念を数時間語り合った」と返した。

ソフトバンクグループの孫正義会長兼社長
(撮影:北山 宏一)
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 2019年9月、馬氏はアリババ会長を退任し、今後は若い起業家の育成に力を入れていく方針を示している。馬氏はCEO(最高経営責任者)のあり方について「会社にとって最も重要なのは従業員だ。人をエンパワーすることで、ビジネスにパワーを与えられる。CEOは『チーフ・エデュケーション・オフィサー』であるべきだ」と述べた。

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