1つの鍵でレンタルスペース・民泊・賃貸に使い分け、スマートロックは連携サービスがカギに

2019/12/09 07:00
宇野 麻由子=日経 xTECH

 電力関連設備などを扱う大崎電気工業は、貸し会議室サービスを提供するスペイシーとスマートロック「OPELO」を使ったサービスに向けて協業する。スペイシーは、会議室などのレンタルスペースに向けたマッチング(予約・決済)サービスで、同社 代表取締役 内田圭祐氏は「(米エアビーアンドビーの民泊サービス)Airbnbの会議室版のようなもの」と説明する。

 スペイシーでは、1時間当たり500〜1000円といった低価格の会議・執務スペースを用意することを特徴とするが、低価格のスペースでは現地に管理人を配置するのは難しいため、暗証番号入力式の鍵やキーボックスを利用している。ただし、こうした方法ではセキュリティー上の問題があるとして会議室提供を諦めるサプライヤーもおり、低価格物件数を増やす上での制約となっていた。

 今回はスマートロックOPELOを活用することで、鍵に関する省人化を図る。OPELOは本体によるインターネット等への通信なしにパスワード、ICカード、スマートフォン(NFC機能)での開錠が可能という特徴を備える。主に賃貸業界の鍵管理の手間を省くために開発した製品で、銀行で使われるワンタイムパスワードなどと同様の仕組みにより遠隔での鍵管理を可能とする。脱落の可能性がある両面テープではなく、ドアに穴を開けずにシリンダー錠の軸に合わせて両側から挟み込んで固定する方式をとる。

大崎電気工業のスマートロック「OPELO」
主に賃貸業界の鍵管理の手間を省くために開発した製品で、BtoBでのみ販売する。「ドアに穴は開けられないが、両面テープでははがれてしまう」という声に応え、シリンダー錠の軸に取り付ける形を採用した。テンキーの下の電極は電池切れの際に宅外から給電するためのもの(撮影:日経 xTECH)
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「OPELO」の宅内側
電池ケースのフタを外したところ。錠本体はインターネット等への通信が不要。ワンタイムパスを毎日自動発行する。施開錠データは本体に蓄積されており専用端末を有線接続すれば吸い出すことができる。また、利用者のスマホアプリと連動する場合は、スマホ側からネット上へ施開錠データをアップするという方法もとれる(撮影:日経 xTECH)
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 スぺイシーのアプリには、本人確認機能がある。アプリユーザーに身分証明書の画像をアップロードさせて登録・認証するというものだ。この機能と今回のスマートロックを組み合わせれば、鍵を開けた人や施開錠時刻の管理も可能になり、セキュリティーを高められるとする。2019年12月中にAPIを連携させ、2020年1月にはスペイシーが自社で実験を開始、同年3月にはマンションでの実証実験を予定しているという。団地や郊外などで課題となっている空き家を会議・執務スペースとして活用することで、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックでの交通機関混雑の緩和や働き方改革に必要とされる住職近接を容易に実現できるとみており、ここにスマートロックなども併せて活用していく考えだ。

セキュリティー確保と低コスト運営を両立する
(スライド:スペイシー、撮影:日経 xTECH)
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