AI(人工知能)が著名デザイナーと共同でドレスをデザインし、ファッションショーで披露――。理化学研究所(理研)がこんなコラボの成果を2019年11月25日に発表した。会場には観客や関係者約300人が集まり、美しいドレスを着たモデルがランウエーを歩くたびに身を乗り出していた。デザイナーは相棒のAIを「まるで優秀な美大生」と評価した。AIとデザイナーとのコラボで、美をどこまで表現できたのか。

 オーダーメードのドレスは一般にデザイン画、採寸、型紙製作、裁断、仮縫い、縫製といった製作工程を経る。これらの工程のうち、デザイン画を描くための画像をAIで生成した。製作工程の最上流において、デザイナーにインスピレーションを与える重要な役割だ。

 画像の生成に当たり理研は、ディープラーニング(深層学習)に基づく生成AIの一種である「GAN」(敵対性生成ネットワーク)を使った。GANは2種類のAIを競わせて画像などを作る手法だ。見分ける方法を学習するAIと、概念を理解して創造するAIである。GANにより、本物と見分けがつかないほど精巧な人間のCG(コンピューターグラフィックス)画像を生成した実験は有名だ。今回はエマ理永氏がデザインした過去のドレスのデータをAIに学習させた。

貝とスカートのデータからAIが生成した画像を基にエマ理永氏が製作したドレス
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バラとスカートのデータからAIが生成した画像を基にエマ理永氏が製作したドレス
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