東芝は、2019年11月28日、2019年度技術戦略説明会を開催した。注目のトピックの一つが、人工知能(AI)技術の充実である。世界知的所有権機関(WIPO)発行の「WIPOテクノロジートレンド2019年」によれば、AI関連の累計特許出願数で、東芝は世界3位、日本では1位という。具体的には、AI関連の累計特許出願数で、首位が米IBM社(8290件)、第2位が米マイクロソフト(5930件)、第3位が東芝(5223件)、第4位が韓国サムスン電子(5102件)、第5位がNEC(4406件)となった。東芝は、音声言語、画像、分析分野で50年以上の歴史があるとアピールした。

説明会の様子
(写真:日経 xTECH)
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 東芝は、こうした長年にわたって蓄積したAI技術とデータに基づいて顧客のデータをより深く解析し、製造や保守などCPS(cyber physical system)領域における顧客課題の解決を目指す方針である。これまでに、「深層学習による半導体の欠陥自動分類」や「太陽光発電量予測」、「鉄道スケジューリング」などの分野で成果が出ているという。

 今回の説明会では、東芝が開発した音声自動字幕システムを使って、会場内に設置したディスプレーに、説明会で話した内容をリアルタイムに日本語および英語に字幕化して映し出して見せていた。この音声自動字幕システムは、会議や講演音声のリアルタイムの字幕化により聴覚障がい者の情報保障や議事録・書き起こしで業務効率を改善することを狙ったものである。同システムの音声認識率は85%と、発言内容が理解できるレベルを達成している。システムの特徴としては、話し言葉を高精度に認識し、同社独自の機能として、「えーと」や「あのー」といった、内容理解に不要な語を検出する機能があるという。今回見せた字幕でも、こうした不要な言葉を薄く表示した。同システムは日中米の翻訳機能の追加が可能で、東芝社内で試験運用を開始しているという。

説明会でリアルタイムに見せた、話した内容の日本語と英語のテキスト
(写真:日経 xTECH)
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東芝の音声自動字幕システム
(写真:日経 xTECH)
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