スリーエム ジャパン(本社東京)は2019年11月13日、同社の相模原事業所内に開設した「3M ロボット研磨ラボ」(以下、研磨ラボ)を公開した(図1)。研磨工程の自動化を望む顧客の相談窓口となり、研磨材の販売につなげる。産業用ロボットを使った研磨工程を提案する他、顧客が製造物を持ち込んで研磨工程を検証することもできる。

 いわゆる「メイカースペース」のように、使用料金を支払った顧客が自由に使える施設ではない。あくまでも、同社が研磨材の販促のために実演や検証の場を用意する、という位置づけだ。

図1 「3M ロボット研磨ラボ」の様子
ロボットやベルトグラインダーを備える。(写真:日経 xTECH)
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研磨材は約5000種類

 研磨工程にロボットを導入するメリットは多い。人手による作業は重労働である上に品質が安定しない恐れがある(図2)。ロボットならば作業員の負担を減らせる他、品質を一定に保ちやすい。しかし、溶接や物流といった分野ではロボットの導入が広がっているものの、研磨工程への導入事例は少ないためユーザーは相談先が分からず、それが導入の障害となっていたという。

図2 人手による切断と研磨の様子
作業員は火花が飛び散る環境に身を置く。(写真:日経 xTECH)
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 ロボットシステムを構築するシステムインテグレーターにとっても、研磨工程への適用はハードルが高かった。スリーエム ジャパンが取り扱う研磨材だけでもその種類は約5000に上るが、それぞれに適切な加工条件がある。このため、ロボットを研磨工程で使いこなすには研磨材の知見が必要となる。

 同社が研磨ラボを設置するのは、そういった背景からだ。説明会で、スリーエム ジャパン研磨材製品事業部事業部長の日西勝氏は、「人の作業方法をそのままロボットに置き換えてもうまくいかないことがある。研磨材メーカーのフラットな視点で、ロボットを使った作業に適した研磨材を提案したい」と語った。

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