バイオ3Dプリンターで作製した細胞製の人工血管の臨床研究が国内で初めて始まる。佐賀大学とサイフューズは、早ければ2020年春にも透析治療を受ける腎不全患者に移植する計画だ。細胞製の人工血管の安全性を評価する。大学での臨床研究で成果が認められればサイフューズが中心となって治験を実施し、2025年ごろの実用化を目指す。

細胞製人工血管
(出所:サイフューズ)

 臨床研究では患者から約1cm×3cmの皮膚組織を採取し、皮膚に含まれる線維芽細胞を増殖させて細胞塊をつくる。それをバイオ3Dプリンターで内径約5mm、長さ約5cmの人工血管に加工する。その後患者に細胞製の人工血管を移植する。

 透析患者は血液を浄化するための出入り口(バスキュラーアクセス)を腕に確保する必要がある。バスキュラーアクセスには患者自身の血管が使われるが、難しい場合は合成繊維や樹脂由来の人工血管が利用される。ただし人工材料由来の血管は移植後に感染を起こしやすいなどの課題が指摘されている。これに対して細胞製の人工血管は患者自身の細胞だけを利用するため人工血管よりも細菌感染しにくいという。

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