Inter BEE 2019(11/13-15に幕張メッセで開催)の開催を機に来日した、米ザイリンクス(Xilinx)のRamesh Iyer氏(Director - Pro Audio, Video and Broadcast BU)は、都内にあるザイリンクス(日本法人)で報道機関向け会見を2019年11月12日に開いた。同氏はXilinxのFPGA製品が多数の放送機器に搭載されていることを見せた。さらに、放送機器に搭載のFPGAにAIの推論処理機能を実装することで、東京五輪をはじめとしたスポーツ競技の観戦を楽しくしたり、8K放送をコスト効率よく実現できたりすることを説明した。

Ramesh Iyer氏。日経 xTECHが撮影

 Iyer氏によれば、XilinxのFPGAはさまざまな放送機器に搭載されており、今回の会見ではそのような機器のうち日本メーカーの製品の一部をまとめたスライドを見せた。ソニーやパナソニック、池上通信機のビデオカメラなど、そうそうたる製品が並んでいる。「XilinxのFPGAを搭載した放送機器は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックでも使われると聞いている。具体的にどの機器が使われるかは後日に、別途、発表したい」(同氏)。

XilinxのFPGAが搭載されている、国内メーカーの放送機器の例。同社のスライド
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感動を変えずに、コストを削減

 今回の会見でIyer氏が強調したのは、機械学習技術の活用である。放送機器では、主に3種のケースで、FPGAと機械学習の組み合わせで大きなメリットが得られるとした。第1のケースでは、機械学習済みのニューラルネットを使って、ビデオ画像を認識する。そして認識結果を活用し、効率よくデータ量を削減する。例えば、微妙な動きが重要な選手の部分(顔、手先、足先など)を画像認識する。そしてその部分の圧縮率を低く、背景は圧縮率を上げる。これで、見た目はほぼ同じ、すなわち、同じ感動を観る人に与えながら、伝送するデータ量を削減できる。同氏が見せた体操競技の例では、5.3Mビット/秒を1.5Mビット/秒にデータ幅を削減できるとしていた。

機械学習機能(機械学習済みニューラルネットワークを利用する推論機能)をFPGAに実装することで、さまざまな処理が効率化するという。今回の会見では3種のケースを挙げていた。Xilinxのスライド
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画像認識して、画面内の状況によって圧縮率を変える。Xilinxのスライド
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■変更履歴
この記事の掲載当初、要点に誤りがありました。「Inter BEE 2019(11/13-15に幕張メッセで開催)への出展を機に来日した」は「Inter BEE 2019(11/13-15に幕張メッセで開催)の開催を機に来日した」の誤りでした。お詫びして訂正します。要点は修正済みです。

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