情報処理推進機構(IPA)は2019年11月19日に公表予定の「組込みソフトウェア開発データ白書2019」で、製品リリース後にバグがいくつも見つかるような失敗プロジェクトでは、設計初期のアーキテクチャにかける工数や、最後のテストにかける工数が少ない、といった調査分析結果を明らかにする。組み込みソフトの品質と開発プロジェクトの状況の関連性をデータで定量的に示した例は国内も海外もきわめて少ないという。「企業向けシステム(エンタープライズ)のソフト開発と比べると組み込みソフト開発は企業により状況が大きく異なるため一律に表現しにくいが、企業それぞれがソフト品質向上のため定量的な管理を実施する必要があり、その参考にしてほしい」(IPA)としている。

 同白書では組み込みソフト開発プロジェクト599件のデータを集めて分析した。ソフト品質が良かった場合(リリース後の不具合件数が予測値以内)と、悪かった場合(同予測値超過)で比較すると、まず設計上流工程の「アーキテクチャー設計レビュー」の工数に大きな差があることが分かった。「初期の分析がしっかりしていないとソフト品質が悪くなる、というのは何となくは分かっていたことだが、はっきりデータで示したのは初めて」(IPA)。

図1 組み込みソフトの品質と、初期検討の工数の関係
製品リリース後にバグを多く出す“失敗”プロジェクトは設計上流工程の「アーキテクチャー設計レビュー」の工数が少ない。(出所:情報処理推進機構)
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