ルネサス エレクトロニクスは、2019年第3四半期(7月~9月)の決算を発表した(決算短信)。19年Q3の売上高は1834億円で、前年同期比は+1.9%。前四半期比は-4.8%だった。

2019年第3四半期の決算概要。ルネサスのスライド
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 同社の四半期売上高は、2019年Q1(1月~3月)に競合の大手半導体メーカーに比べて、大きく落ち込んだ(関連記事1)。前年同期比で19%減、前四半期比で20%減だった。その責任を取らされた形で、代表取締役社長兼CEOが呉 文精氏から柴田 英利氏に交代した(関連記事2)。その柴田氏が代表取締役社長兼CEOとして初めて発表した、19年Q2決算は、買収した米IDT(Integrated Device Technology)の売り上げが乗ったおかげで、大きく改善した。Q2の前年同期比は-5.3%。前四半期比は+28.2%という結果だった(関連記事3)。

セグメント別の四半期売上高の推移。ルネサスのスライド
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 今回発表の19年Q3の売上高の前年同期比は、18年Q2以来5四半期ぶりにプラスの数字(+1.9%)となった。一方で、19年Q2に大きなプラスだった前四半期比の数字は、早くもマイナス(-4.8%)に転じている。発表後のQ&A(電話会議方式)では、Q2発表時のQ3予想値を、下回った原因が問われた。予想値は1840億円~1920億円だったが(関連記事3の添付図)、今回発表の実績値の1834億円は予想値の下限に届いていない。柴田氏は、売り上げの予想が強気すぎたことや、経費の見積もりが甘かったことなどを説明した。

 売上高の予想と実績の差については、さらなる質問が出た。自動車事業と、産業・インフラ・IoT向け事業(記者注:同社は今回から、全体を主にこの2事業に分けてセグメント別の決算としている)のどちらが足を引っ張ったかである。「自動車が7割、産業・インフラ・IoT向けが3割」(執行役員兼CFOの新開崇平氏)との答えだった。同氏によれば、自動車メーカーは従来よりも控えめな見積もりをするようになったという。

 自動車向け事業については、責任者の山本 信吾氏(執行役員常務兼オートモーティブソリューション事業本部長)の説明もあった(関連記事4)。「40nmプロセスで製造する車載マイコン(記者注:RH850)は順調に立ち上がっているが、車載SoC(記者注:R-Car)は当初期待したほどではない。自動車メーカーや部品メーカー(Tier 1)でのADASや自動運転のプロジェクトが、われわれの感覚で言うと2年くらい後ろ倒しになっている」(同氏)ことが響いているようだ。同氏によれば、ADAS/自動運転機能の搭載が、ハイエンド車種だけだったり、プレミアムブランドの自動車のみだったりと、当初予定よりも部分的だという。この結果、ルネサスが以前に報告した予定よりも全体に後ろ倒しの傾向にあるとみているとのことだった。

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