5G(第5世代移動通信システム)時代の到来を目前にして、プリント基板業界が活気づいている。5G対応のために、基地局や端末に必要なプリント基板の需要が急拡大する上に、高周波対応で新材料・新技術が求められることで新たな商機が訪れているからだ。プリント基板産業の主要拠点である台湾には、5G対応に関する技術やビジネスの情報がいち早く集まる。そこで、台湾の半官半民の研究機関である工業技術研究院で調査・コンサルティングを担当する産業科技国際策略発展所(ISTI)に最新動向を寄稿してもらった。なお、ISTIは調査・コンサルティング業務で「IEK」や「IEK Consulting」のブランド名を使用している。(日経 xTECH)

 5G(第5世代移動通信システム)の本格商用化を控え、高周波用プリント基板とその材料への関心が高まっている。高周波用プリント基板の需要が今後ますます広がり、新たなビジネスチャンスが生まれると期待されているからだ。

 高周波用プリント基板とは一般に、1GHz以上の周波数帯、波長が0.1m以下の電磁波を扱う機器に使えるように、材料損傷防止要求に対応したものを指す(表1)。過度の吸水防止や品質の均一性維持のために、低誘電率(Dk)と誘電損(Df)、低湿性を備えていなければならない。

 高周波用プリント基板は既に様々な応用分野で使われている。例えば、Bluetooth端末やサーバー、無線LAN機器、一部のスマートフォンのアンテナなどで目にすることができる。これらは、1G~10GHzの周波数帯、0.01~0.1mmの波長の電磁波を扱っている。

 今後は、5G、衛星通信、ADAS(先進運転支援システム)などの分野にも、高周波用プリント基板の需要が拡大すると見込まれている。これらの分野では、扱う電磁波の周波数帯がより高く(10G~100GHz)、波長もより短く(0.001~0.01m)なるとみられている。高周波用の低損傷材料に対する要求は一段と厳しさを増すだろう。

表1 応用分野における電磁波の周波数
出典:IEK Consulting
周波数帯1GHz未満1G~10GHz10G~100GHz
波長0.1~1m0.01~0.1m0.01~0.001m
応用分野RFID、車両ドアロック制御、テレビ放送、FM放送、携帯電話(800MHz)カーナビ、Bluetooth、無線LAN、携帯電話(1GHz以上)、ルーター、ネットワークシステム衛星通信、5G、光通信、ADAS(先進運転支援システム)、高画質テレビ

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