スウェーデン・ボルボ(Volvo Cars)の日本法人ボルボ・カー・ジャパンが、国内での販売台数拡大に向けた一手を打った。2019年11月5日、8年ぶりに全面改良したセダンの「S60」を日本に投入(図1)。トヨタ自動車の「クラウン」といった国産の大型セダンからの乗り換えを促し、新規顧客を開拓する。これまで手薄となっていた車種で新規の顧客を増やすことで、SUV(多目的スポーツ車)に偏っていた販売戦略を修正する方針だ。

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図1 新型S60の外観
左はフロントビュー。右はリアビュー。(撮影:日経Automotive)

 輸入車のなかでも、ボルボ・カー・ジャパン(以下、ボルボ)の販売は好調だ。日本自動車輸入組合がまとめた2019年度上半期(2019年4月~9月)の数値を見ると、同社の登録台数は9173台で前年同期比8.7%増。ドイツBMWや同フォルクスワーゲン(Volkswagen:VW)が前年同期比でマイナス成長だったことを尻目に、輸入車におけるシェアも伸ばした。そのけん引役となったのが、SUV系の「XC」シリーズだ。ボルボによると、販売台数の半数以上をXCシリーズが占めるという。

 にもかかわらず、ボルボは次の一手として、SUVではなくセダンであるS60の販売に力を注ぐことを決めた。その背景には、SUVに偏りすぎた販売戦略への危機感があるようだ。「今後は(XCシリーズ)1本に頼る手法ではなく、縮小市場と言われようともワゴンやセダンにも注力して、バランスをとれるようにする」とボルボ日本法人社長の木村隆之氏は述べる(図2)。販売が好調な今だからこそ、無理な販売台数の拡大は目指さない。安定して年間2万台を販売できるようにするために、新規顧客の開拓に注力して盤石な態勢を整えたい考えだ。

図2 ボルボ・カー・ジャパン社長の木村隆之氏
(撮影:日経Automotive)
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