現在のシステム開発ではリリースサイクルの短期化が求められている。いち早くサービスをリリースして改善を繰り返すことで競争力を高めれば、売り上げや利益の拡大が期待できるからだ。リリースサイクルの短期化には、プロジェクト工期の中で大きな割合を占めるテスト工程の効率化が欠かせない。

 テスト工程の中でも特に工数を要するのがUIテストである。Webアプリケーション開発ではリリースのたびに修正の影響を確認するリグレッションテストが必要だ。これらの作業を自動化する取り組みはあるが、画面のボタンを動かす、入力フォームのサイズを変える、といった変更のたびにテストシナリオやテストコードを修正しなければならない。コードに対する専門知識も必要となる。

 そのためツールを導入してUIテストを自動化しようとしても、テストシナリオやコード修正の手間がネックで自動化に踏み切れないというケースは少なくない。

 このような手間のかかるUIテスト自動化のハードルを下げ、コードを記述できない担当者でもテストシナリオの作成や修正ができるようなツールが登場した。日立製作所が2019年10月17日から出荷を開始した「Justware UIテスト自動化ツール」である。これは日立が独自に開発し、自社のシステム開発プロジェクトで使いながら改良を重ねてきたツールである。

 PCに同ツールをインストールし、ツール内のブラウザーでUIテストを実行する。同ツールはもともと日立が提供するアプリケーションフレームワーク「Justware」に含まれる機能だったが、機能拡張して単体で販売することにした。より手軽に利用できるようにすることで利用者の拡大を狙う。

 日立製作所の立川茂アプリケーションサービス事業部アプリケーション共通技術統括部長は同ツールの特徴を「日本語でテストシナリオを記述できること」と説明する。テスト担当者がツールに含まれるExcelマクロを利用し、テストシナリオをドロップダウンリストで選択する。これによりコードに詳しくないテスト担当者でもUIテストシナリオを作成したり修正したりして、テストの自動化を進められるという。

 例えば「Given ブラウザサイズを(1200,800)に設定」といったテストシナリオを日本語で記述する。エンタープライズ向けのUIテストツールでは「日本語でテストシナリオを作成できるツールは珍しい」と立川統括部長は説明する。

Excelファイルでのテストシナリオ作成イメージ
(出所:日立製作所)
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