日立製作所傘下の米日立ヴァンタラ(Hitachi Vantara)が米ウォルト・ディズニー(The Walt Disney Company)とIoT(インターネット・オブ・シングズ)を活用した次世代のテーマパーク運営で提携した。日立が経営資源を注ぎ込むIoT基盤「Lumada(ルマーダ)」を活用し、アトラクションの保守効率を高める。「夢の国」でLumadaの海外展開という悲願は成就するか。

 「テーマパークを1つのスマートシティーと捉えて、そこに集まるゲストの方々のハピネス(幸せ)向上を支援し、笑顔を増やしたい」。日立の東原敏昭社長は2019年10月17日、都内で開いた自社イベントに登壇し、ディズニーとの提携の狙いを語った。

米ウォルト・ディズニーとの提携を発表した日立製作所の東原敏昭社長(左から2人目)
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 提携の中身はこうだ。日立のLumadaを活用し、フロリダ州のウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートやカリフォルニア州のディズニーランド・リゾートのショーやアトラクションで使う各種機器の保守効率を改善する。将来的にアトラクションの配置を見直したり、監視カメラの映像から園内の混雑具合を予測したりする取り組みも視野に入れる。

米子会社がLumadaの先兵

 日立にとって、Lumadaの海外展開は経営課題の主軸の1つだ。2019年3月期のLumada事業の売上高は1兆1270億円だったが、海外の比率は1割ほどにとどまった。日立は2022年3月期に同事業で1兆6000億円の売り上げを目指すが、3年間で売上高を4割強増やすという目標の達成に向けて海外事業の拡大は不可欠といえる。

 Lumadaの海外展開で「先兵」となるのが、ディズニーと提携した日立ヴァンタラだ。同社は2015年5月に買収したビッグデータ分析の米ペンタホ(Pentaho)と米日立データシステムズ(Hitachi Data Systems)が2017年9月に統合してできた会社だ。現在は2018年4月に設立した中間持ち株会社の日立グローバルデジタルホールディングス(HD)の傘下である。

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