台風19号が2019年10月12日から13日にかけて日本列島に接近・上陸した。記録的な大雨により浸水や停電などが中部・関東・東北地方を中心とする広い範囲に及んでいる。IT関連でも、通信や金融、行政などの各分野で被害が出ている。

(出所:123RF)

固定・携帯・FTTHで不通広がる

 最も大きな影響が出たのが通信分野だ。NTT東日本は10月12日午前3時ごろに伊豆諸島の神津島・式根島・新島でFTTH約1400回線が不通となった。以降、台風の進路に沿う形で通信障害の範囲が広がった。

 台風が通過した13日午前7時時点で東京・茨城・栃木・福島・宮城の1都5県で、合わせて加入電話約1810回線、FTTH約4300回線がつながらなくなるなどの影響が出た。復旧を進めているが、15日午前7時時点で伊豆諸島や栃木県鹿沼市、福島県浅川町で加入電話約450回線、FTTH約2700回線が不通のままという。

 2019年9月の台風15号では、商用電源の停電が長引いて台風15号が去った翌日以降も回線が不通となるケースが千葉県内で相次いだ。今回の台風19号でも、福島県の本宮市と大玉村の一部で14日午前3時前から1時間20分ほど、非常用電源の枯渇が原因でFTTH約3720回線と加入電話約3200回線が不通となった。NTT東日本は「周辺道路が冠水したため移動電源車が電話局に立ち入れず、電源が枯渇した」と説明する。

 携帯電話も15日時点で停波により携帯電話が使えない地域がある。15日正午までに携帯各社が不通エリアをまとめたところ、NTTドコモは岩手・宮城・福島・栃木・群馬・千葉・神奈川・山梨・長野の9県で、KDDI(au)は東京・岩手・宮城・福島・神奈川・山梨・千葉・栃木・群馬・長野の1都9県で、ソフトバンクは岩手・宮城・福島・茨城・栃木・群馬・千葉・神奈川・長野の9県で影響が出ている。主な原因は停電により基地局に電源が供給できないことだ。

 携帯各社は可搬型の基地局や移動電源車、非常用発電機を使って、通信サービスの復旧を進めている。また、各社共通で災害用統一SSID「00000JAPAN」という公衆無線LANサービスを無償で提供している。

NTTドコモは復旧状況をWebサイトで逐次報告している
(出所:NTTドコモ)
[画像のクリックで拡大表示]

一部の店舗・ATMに被害、システム被害は免れる

 金融分野では、被害が特に大きかった茨城県や栃木県、長野県、福島県、宮城県に本店を持つ地方銀行に聞き取り取材した。浸水被害や停電の影響で一部店舗の営業を見送ったり店舗外のATMを停止したりする被害が出ている。店舗の被害では、茨城県大子町にある筑波銀行の大子支店や、長野県長野市にある八十二銀行の豊野支店などが営業を一時休止している。

この先は有料会員の登録が必要です。今なら有料会員(月額プラン)が12月末まで無料!

日経 xTECHには有料記事(有料会員向けまたは定期購読者向け)、無料記事(登録会員向け)、フリー記事(誰でも閲覧可能)があります。有料記事でも、登録会員向け配信期間は登録会員への登録が必要な場合があります。有料会員と登録会員に関するFAQはこちら