「ガソリン車やディーゼル車の乗り味を受け継ぐセッティングにした。現実的なアクセルワークなら(エンジン車に)非常に近い特性になっている」(メルセデス・ベンツ日本マーケティング・コミュニケーション部製品広報課の木下潤一氏)。筆者は2019年9月下旬、ドイツ・ダイムラー(Daimler)の高級車ブランド「メルセデス・ベンツ」で初の量産電気自動車(EV)となる「EQC」に試乗してきた(図1)。

図1 今回試乗したメルセデス・ベンツ初の量産EV「EQC」
図1 今回試乗したメルセデス・ベンツ初の量産EV「EQC」
最高出力150kWの非同期モーターを前後の車軸に1台ずつ搭載する。(撮影:日経 xTECH)
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 試乗して真っ先に感じたのは、木下氏の説明通り、まさしくメルセデス・ベンツといった乗り味である。一方で、EVならではの加速性能の良さや静粛性の高さも感じられた。ただ、静粛性が高い分、気になったのはエアコンの送風音である。

 同社の説明では、エンジンという大きな騒音源がない分、風切り音やロードノイズを低減する取り組みを実施している。車速が120km/h以上では風切り音がそれなりに残ってしまうが、それ未満の車速ではそれらの騒音を大きく低減しているという。実際、今回の試乗では首都高速道路と市街地の走行ということで、風切り音が気になることは確かになかった。だが、だからこそ、エアコンの音が気になってしまうという側面があった。

 走りについては、混雑の多い首都高速道路と市街地での走行という限定付きだが、EVの加速の良さを感じられた。この加速の良さを引き出しているのが、前後の車軸に1台ずつ搭載する最高出力150kWの非同期モーター(電動アクスル)である(図2)。フロントフードを開けて確認すると、電動アクスルはドイツZF製だった(図3)。同社の公表値では、0-100km/h加速は5.1秒、最高速度は180km/hである。同社によれば、前部の電動アクスルをメインに走行し、走行状況によって後部の電動アクスルも働く。前後のトルク配分は可変という。

図2 フロントフードの下に配された前部の電動アクスル
図2 フロントフードの下に配された前部の電動アクスル
中央に見えているのが電動アクスルのパワー・コントロール・ユニットと思われる。その下に、電動アクスルのモーターとギアボックスがあるとみられる。(撮影:日経 xTECH)
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図3 前部の電動アクスルにZFのロゴと文字
図3 前部の電動アクスルにZFのロゴと文字
(撮影:日経 xTECH)
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