「世界の企業が取り組むデジタルトランスフォーメーション(DX)の95%は失敗に終わっている」。2019年9月26日、都内で開かれた「デジタル・イノベーション・カンファレンス2019」でスイスのビジネススクールIMDのマイケル・ウェイド教授はこんな衝撃的な数字を明かした。ウェイド教授はIMDと米シスコシステムズが共同で設立したDXの研究拠点「Global Center for Digital Business Transformation(DBTセンター)」の所長を務める。

IMDのマイケル・ウェイド教授
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 ウェイド教授の調査によると、2018年には企業幹部の75.1%が自分の担当する事業についてディスプラプション(創造的破壊)の「大きな」あるいは「変革を迫るような」影響を受けると回答。2015年は同回答が26.8%だったというから実に3年で3倍近くの企業幹部が創造的破壊をより身近に感じるようになったことになる。2015年の調査結果は世界15カ国の企業幹部953人(そのうち日本人は15人)の回答、2018年の調査結果は世界47カ国の企業幹部604人(そのうち日本人は6人)の回答に基づく。

 ディスラプションに積極的に対応していると考える企業は2015年の25%から2018年は31%に増えたものの、依然として全体の3分の1に満たない。「ディスラプションへの関心のレベルと比べると、積極的に対応している企業は少ない。もしあなたがディスラプションへの対応に苦労していると感じるなら、あなたは一人ではない」とウェイド教授は述べる。

ディスラプションが「事業の変革を迫るもの」と考える企業が30%以上
出所:Global Center for Digital Business Transformation
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ディスラプションに積極的に対応している企業は3分の1に満たない
出所:Global Center for Digital Business Transformation
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 そして次のように続ける。「悪いニュースがある。残念ながら、あなたは多分失敗するだろう。我々のデータによればDXが失敗する確率は95%。他の資料で80%とか85%という数字も私は見たことがあるが、いずれにせよ失敗する確率は極めて高い。その理由はあなたが管理しなければならないものの複雑さにある。管理するものの数が増え、それぞれが関連し合い、そのどれもが変化しているからだ」。

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