ソーラーシティによる設備に不具合

 先月、米流通最大手ウォルマートは、太陽光発電の火災に関してテスラを相手に訴訟を起こした。ウォルマートによると、テスラの設置した太陽光発電設備が、ウォルマートの7店舗で火災を起こしたという。その後、さらにアマゾンでもテスラの設置した太陽光発電設備で火災が起こったと公表するなど、テスラにとって耳の痛いニュースが続いている。

 米マスメディアは、ニュースの中で「テスラの太陽光パネル」という言い方をしているが、実は、テスラがウォルマート店舗に設置した太陽光パネルはテスラ製のものではない。

 テスラは2016年に「ソーラールーフ・タイル」と呼ばれる「建材一体型太陽電池」の開発・製造を発表したが、ウォルマートへの設置はそれ以前に施工されたものだ。ではなぜ、こうした報道になったのか。実は、200以上のウォルマート店舗に太陽光発電を設置したのは、ソーラーシティで、テスラは2016年にソーラーシティを買収した経緯がある。

 ウォルマートはテスラに対し、ニューヨーク州の最高裁判所に提訴し、約240店に設置されたすべての太陽光発電設備の撤去と火災に関する損害賠償を求めている。今回の提訴の際に提出した114ページにおよぶ訴状には、ソーラーシティによる設置、点検、保守などにおける「過失」が列挙されている。ウォルマートは、「広域にわたる過失と非プロフェッショナリズムの症状」としている(図1)。

図1●ウォルマートのカリフォルニア州にある1店舗に設置された太陽光発電から火災
(出所:Lauren Coronado)
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