「デジタルとリアルを橋渡しして、金融にとどまらず、あらゆる生活の場面で役立つように進化させる」――。

 セブン銀行の舟竹泰昭社長は2019年9月12日、NECと共同開発した次世代ATMへの意気込みをこう語った。2024年までに同行が抱える2万5000台のATMを全て次世代機に入れ替える。2019年9月から順次導入し、2020年夏までに都内のATMを全て入れ替えるという。

セブン銀行の舟竹泰昭社長(右)とNECの新野隆社長
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 次世代機の特徴は顔認証機能を盛り込み、免許証などの本人確認書類やQRコードを読み取れるようにした点である。これらにより、銀行の口座開設など多様なサービスを提供できるようにした。

「逆風」をビジネスチャンスに

 足元ではキャッシュレス決済の普及も相まって、ATMの台数は減少傾向にある。英調査会社のリテール・バンキング・リサーチ(Retail Banking Research)によれば2018年末の日本のATM台数は減少に転じた。

 減少理由の1つはATMを維持するコストの負担が相対的に重くなってきているからだ。2019年9月22日から始まる三菱UFJ銀行と三井住友銀行のATM共同利用もコスト削減の意味合いが強い。ATMを抱え続ける決定には逆風とも言える状況で、セブン銀は「(次世代機への)投資は数百億円規模」(舟竹社長)と、巨額投資に踏み切った。

 狙いは何なのか。その1つが、銀行ATMの台数減少をセブン銀のチャンスにしようとしている点だ。舟竹社長は「銀行が個別にATMを運用するのは非効率だ」としつつ、「様々なサービスを(セブン銀に)任せてもらえるビジネスチャンスになる」と続けた。

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