「ノートパソコンの薄型化とバッテリー(2次電池)の大型化は今後も進み、メイン基板はもっと薄く、小さくしなくてはならない。だからこそ、従来よりも小型・薄型のSSDが必要になる」――。レノボ・ジャパンの菅原隆氏は、小型のメイン基板を掲げながら、小型・薄型のSSDの意義を強調した。フラッシュメモリー関係の世界最大級のイベント「Flash Memory Summit(FMS) 2019」(2019年8月6~8日、米国サンタクララ開催)で開かれた、東芝メモリなどが開発している超小型SSDのフォームファクター(形状)「XFMEXPRESS」をテーマにしたセッションでの一幕である(関連記事)。

「次世代のノートパソコンのメイン基板は、例えばこのくらい薄く小さくなる」と、講演中に基板を掲げるレノボ・ジャパンの菅原氏。なお、この基板は実際に製品に搭載する予定はないという(撮影:日経 xTECH)
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 XFMEXPRESSは現在PoC(Proof of Concept、概念実証)段階である。標準化を視野に入れているものの、実際に標準化するかどうかは、まだ議論中だという。狙う市場は薄型のノートパソコンの他、車載機器やゲーム機などとしている。

小さく薄く、着脱可能

 XFMEXPRESSの特徴は、小型・薄型で、かつ着脱(挿抜)が容易なこと。小型・薄型のSSDとして、「BGAタイプ」と呼ぶ、基板に実装する製品がある。だが、一度実装すると、取り外しは難しい。着脱(挿抜)可能な小型SSDとして「M.2」仕様の製品があるものの、外見寸法はBGAタイプよりもやや大きい。着脱が容易なので、修理(リペア)に向く。さらに、リペア時に取り外したSSDを、依頼者に返却できる。法人ユーザーでは、セキュリティーのために、外したSSDの返却を強く求める場合が多く、着脱できることが重要だという。

東芝メモリがブースで見せたXFMEXPRESS仕様のSSD。専用コネクターのカバーに入れたところ(撮影:日経 xTECH)
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 XFMEXPRESSは、BGAタイプとM.2の特徴を兼ね備えている。外形寸法は縦(奥行き)18mm×横(幅)14mm×高さ1.4mm。M.2の中で一般的な縦30mm×横22mmの「M.2 2230」や、さらに小型な縦16mm×横20mm(「M.2 1620」)の東芝メモリ製BGAタイプ「BG4」に比べて小さい。XFMEXPRESSの着脱に必要な専用コネクターを含めても、実装面積は同22.2mm×17.8mmにとどまる。高さは2.2mmと低い。

XFMEXPRESSとM.2の比較。日本航空電子工業のスライド(撮影:日経 xTECH)
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専用のコネクターを開発

 専用コネクターを開発したのは日本航空電子工業である。挿抜に関しては、簡易かつ信頼性の高い仕組みを採用したという。具体的には以下の通り。まず、コネクターのカバーをスライドさせてロックを解除する。次に、カバーを開く。続いて、カバー側にSSDを挿入。そしてそのままカバーを閉じる。最後にカバーをスライドさせてロックする。SSDを取り外す際は、この逆の手順で行う。

東芝メモリのブースに展示されていた専用コネクター(撮影:日経 xTECH)
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XFMEXPRESSのSSDを専用コネクターに挿入する手順。日本航空電子工業のスライド(撮影:日経 xTECH)
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