既販車のトラックやバスに自動運転機能を追加する――。ジェイテクトは2021年の供給を目指して同技術を開発中だ。ステアリングホイールと油圧パワーステアリング(HPS)をつなぐステアリングコラムに、同軸の電動アクチュエーターを追加し、油圧駆動のコラム式電動パワーステアリング(EPS)に変える(図1、2)。既販車に後付け搭載できる利点を生かし、先行するドイツ部品メーカーに対抗していく。

図1 ジェイテクトが2021年の供給を目指す後付けのコラム式電動パワーステアリング(EPS)システム
(撮影:日経 xTECH)
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図2 自動運転「レベル2」~「レベル3」の機能追加を想定する
(出所:ジェイテクト)
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 ジェイテクトが適用を狙うのは、生産から廃車までの“寿命”が長い大型のトラックやバスだ。乗用車に比べてこの寿命の長さが顕著なため、途中での後付け需要が大きいと判断した。既販車は新型車より市場も大きい。自動車メーカーとしては、同技術を部分改良で適用する手間を省け、開発コストや設備投資を抑えられる。

 新型車に搭載する同様の技術は、ドイツのZFやボッシュ(Bosch)が既に実用化済み。ジェイテクトは後発としてドイツ勢を追う格好だ。ただ、ドイツ勢が採用する機構は、HPS部分に電動アクチュエーターを組み付けるラック式やピニオン式が多いようだ。車両の奥深く、ドライブシャフト付近に搭載することになり、後付けで簡単には組み込めない。さらに、搭載空間が小さく機構の小型化が課題となる。

 ジェイテクトの開発品はコラム式のため、現行のHPSの高出力という特性を生かしつつ、電動アクチュエーターをステアリングホイール付近に組み込むだけでシステムが完成する。トルクセンサーや回転角度センサーを内蔵しているため、得られる操舵トルクと操舵角度の情報から、運転者が操舵へ円滑に介入できる仕組みを作りやすい。

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